【フォーラムウィーク 第2週】 オンデマンド配信

オンデマンド配信概要

【開催期日および内容】 
 2021年 2月 22日(月) 9:00 ~ 2月26日(金) 3月1日(月)朝8:00まで延長
 ※期間内でしたら、いつでも何度でも視聴することが可能です
【開催方式】 Vimeoによるオンデマンド配信
 ※Vimeo については、こちら をご参照ください

◆ファシリティマネジメント フォーラム2021 パンフレット: ダウンロード

スケジュール  ※ スケジュールのマスをクリックしていただくと概要がご覧いただけます

※ 講演者、講演タイトル・講演内容など都合により変更になる場合がございます。ご了解ください。

2/22(月)~2/26(金) 【企画講演】

企画講演

2/22(月)~2/26(金) 【応募講演】

応募講演

2/22(月)~2/26(金) 【JFMA調査研究部会】

JFMA調査研究部会

講演概要 【企画講演】

【A1】公共FM

官庁施設における 個別施設計画の策定について

植木 暁司 国土交通省大臣官房 官庁営繕部 整備課長

1.官庁営繕部における保全指導の取組
 官庁施設のストック(施設数と面積)と老朽化、公共建築への社会的要請や課題、保全に関連する基準類の整備、保全実態調査、施設管理者の保全業務への支援等について
2.インフラ長寿命化計画等(官庁施設分野)
 インフラ長寿命化政策の動向、基本計画の概要、計画の体系。官庁施設分野における取組、推進体制、行動計画策定の手引き、点検・診断/修繕・更新について
3.BIMMS-N を活用した個別施設計画策定・運用マニュアルの提供
 官庁施設における個別施設計画、中長期保全計画策定への支援と自動的に策定、カスタマイズにより計画の精度向上、事務庁舎以外の施設への対応など
4.個別施設計画作成・活用の手引き(案)の提供
 策定の背景と目次等、メンテナンスサイクルの構築、保全台帳における様式の記載項目、保全計画の様式、中長期保全計画の作成目的と目標設定と見直し手順など

【A2】公共FM

まちづくり目線でかんがえる 公共施設再編と広域連携

讃岐 亮 東京都立大学 都市環境学部建築学科 助教 博士(工学)

 公共施設マネジメントを推進する現場では、とかく総量縮減ばかりに⽬が⾏きがちですが、本来は施設の適正配置や地域資源の適正な利活⽤もまた並⾏して推進されるべきであり、それらは「まちづくり」に通ずる⼤事な視点だと考えます。本発表では、このまちづくりの視点を中⼼に、公共施設再編の様々な取り組みの話題を提供します。
 前半は、公共施設再編ワークショップで出てきた市⺠の「まちづくり⽬線」に触れ、その重要性を説き、まちづくりビジョンを明確に掲げる⾃治体の事例等を紹介します。後半は、複数⾃治体による広域連携の研究会における議論や、市⺠ワークショップで得た知⾒から「広域連携の可能性」を説きます。続いて、広域連携でもたらされる利便性向上の分析研究の事例を採り上げ、政策上のインパクトを定量的に把握することの重要性に⾔及します。最後に、広域連携を進める上での苦労話について、⾃治体職員の奮闘を紹介します。
※ 本講演は、2020年12月2日(水)に公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会 FM推進戦略委員会におきまして講演されたものです。

【A3】プロジェクロマネジメント

発注者のための建築プロジェクトマネジメント超入門 発注者によるコストダウンと損害

池村 友浩 株式会社Literatus(リテラタス) 代表取締役CEO
富田 裕  TMI法律事務所 パートナー

 昨今、建築偽装問題や事業トラブル等が頻発していますが、発注者の皆さんは建築発注に対する責任やリスクをどこまで認識できているでしょうか?PM/CM 実務者、弁護士である私たちは日々様々な相談を受けていますが、発注者が建築発注行為や建築・不動産事業を展開する際に「MECE な発注行為、丁寧なプロジェクトマネジメントを実行していれば、このような問題は回避できたのに」と思うことが多々あります。
 本講演では発注者にとってプロジェクトマネジメントを身近に感じていただくための導入として、前半にTMI 法律事務所の富田裕先生より「建築社会問題や裁判例から見る発注者の責任とリスク」を解説し、多くの建築事業・発注トラブルがマネジメントの不足に起因していることを明らかにし、後半にLiteratus 代表の池村友浩より「建築プロジェクトマネジメントの役割と意義」を解説し、PM が行う実務やそのベネフィットの理解を深めていただきます。

【B1】ウェルビーイング

コロナ危機はワーカーのウェルビーイングにどんな変化をもたらしたのか?

島津 明人 慶應義塾大学 総合政策学部 教授

 コロナ危機とウェルビーイングについてポジティブメンタルヘルスの視点からお話しいただきます。コロナ禍での健康とウェルビーイングについて、どのような枠組みで考えていけばよいのか、感染問題以外に、心理社会的問題、コロナ禍における働き方の変化、緊急事態宣言による生活習慣の変化と抑うつ傾向のリスク、有能さ、自律性、関係性といった心理的欲求が満たされにくい状況など、どのような問題が潜んでいるのかを調査データなどから紐解きます。
 また、健康でいきいきと働くために、職場づくりや一人ひとりの工夫においてどの様な対策ができるのか、職場の中での思いやり行動(利他的な行動)やジョブクラフティング(やらされ感のある仕事をやりがいのある仕事に変える)ポジティブ感情を生み出すための具体的な行動例などをご紹介します。コロナ禍はピンチであるがこれまでの画一的な働き方を見直すチャンスです。ポジティブメンタルヘルスがその鍵となります。
※ 本講座の後半には「こころとからだのウェルビーイング研究部会」とのディスカッション動画が収録されています。

【B2】インクルージョン

バリアバリュー -障害を価値に変える-

垣内 俊哉 株式会社ミライロ 代表取締役社長

 株式会社ミライロの垣内俊哉社長は、生まれつき骨が弱く折れやすい病気のため、幼少期から車いすでした。少年の頃の夢は「歩くこと」で、歩くことができないと知った時、絶望したそうです。しかし、「歩けなくてもできること」を探し、さらに「歩けないからできること」を見つけました。
 10年前にミライロを設立し、障害者だからこそできる強み・プラス・価値を見つけ、障害を価値に変えるバリアバリューを実践しています。
 今回は、江戸時代からの障害の歴史を紐解き、これからの社会はどう変わるべきか、環境と意識と情報の3つのバリアを取り除く必要性を説きます。それは社会貢献でなくビジネスになるといいます。
 例えば、高齢者は障害者のニーズを統合しており、高齢社会の経済循環はマーケットがあり、社会貢献と経済活動の両立を可能にするといいます。SDGs の誰一人取り残さないという考え方とも共通する大変興味深い講演です。
※ 当インタビューはJFMA SDGsタスクフォースで実施したものです。

【B3】PRIME SPONSOR 講演

ARCHIBUS BIM to FM

澤本 勇樹 株式会社アイスクウェアド 専務取締役 IWMS事業部責任者

 現在建物ライフサイクルの中で、BIM を中心とした技術情報を如何にして活用していくのかが検討されています。
 設計・施工フェーズではCDE(Common Data Environment)を利用して、設計情報を共有するケースが見られますが、それだけでは維持運営に関する検討を進める施主側には情報としては不十分です。そこで、ARCHIBUS のようなBIM 情報を取り込めるシステムを利用して、竣工前に様々な検討を行う取り組みが広がっています。
 本セミナーでは、BIM やCAD といった設計・施工情報を取り込み、ファシリティマネジメントに利活用することが出来るIWMS/FM システム”ARCHIBUS” についてご紹介します。

【C1】アジアFMサミット

COVID-19とワークプレイス

●パネリスト
中国:張 利民(Zhang Limin)  中国国家標準化管理委員会 委員
韓国:Mr. Myung Sik Lee KFMA(韓国FM協会) 会長
タイ:Mr. Ek Buranakul TFMA(タイFM協会) 会長
●コーディネータ
松岡 利昌 JFMA理事・フェロー/株式会社松岡総合研究所 代表取締役

 COVID-19 に対し、日本及びアジアではワークプレイスや働き方はどのように変化したのかについて発表する。
 日本では、多くのワーカーは在宅勤務を行い、通信環境が揃うことで、ワーケーションも注目され始めている。
 中国では会議はオンラインと対面式を組み合わせる、移動時は感染地域に行っていないことをモバイルで証明する、などを実施した。在宅勤務は広く利用されたが、サテライトオフィスやワーケーションは利用されていない。 
 韓国では、感染対策としての「非接触」の概念が浸透した。工場ではロボット化が進行、ビジネスはオンライン化が進行し、オフィスではデジタル技術の採用、5G の活用などが最優先。持続可能な経済や都市計画が期待される。
 タイでは約80% の人が在宅勤務を経験した。ワークプレイスは人々のウェルビーイングに大きく影響する。Experience-BasedWorkplace は使用スペースを削減する。これからは働き方やワークプレイスを再検討する時期である。

【C2】ワークスタイル

ニューノーマル時代の働き方 -ワーケーションの魅力-

●パネリスト
坂野 悠司 和歌山県庁 企業立地課 副主査
淀 友樹  オーエス株式会社 不動産事業部 課長
●コーディネータ
松岡 利昌 JFMA理事・フェロー/株式会社松岡総合研究所 代表取締役

 コロナ禍により、働き方は大きく変わりました。特に在宅勤務は半ば強制的に多くの企業で取り入れ、世界中で社会実験ができ、今後の働き方に大きな影響を与えています。
 今回ご紹介するワーケーションは、「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語で、観光地やリゾート地でテレワークを活用し、働きながら休暇を取る過ごし方で、在宅勤務やレンタルオフィスとは区別され、まさに「新しい日常」として推奨されています。
 今回、その先進事例として和歌山県庁企業立地課でIT企業誘致を担当されている坂野悠司副主査から「ニューノーマル時代の働き方ーワーケーションの魅力」について、オーエス株式会社不動産事業部の淀友樹課長からは不動産賃貸・開発事業のノウハウを活用した「リゾートサテライトオフィスANCHORの挑戦」について講演いただき、松岡利昌コーディネータより「ワーケーションで働くことの魅力とは」について、お二人とディスカッションをいただきます。

【C3】スクールFM座談会

教職員の働き方をFM的に考える

●パネリスト
倉斗 綾子 千葉工業大学 デザイン工学科 准教授
上部 充敬 横浜市立 日枝小学校 事務職員
齋藤 敦子 JFMA特別研究員・フェロー、広報委員長/コクヨ株式会社ワークスタイルイノベーション部 主幹研究員

 今、学校教育の現場や教職員の皆様を取り巻く環境は、次世代に向けて大きく変わろうとしています。
・ 学校現場における業務の適正化やギガスクール構想への対応
・ ICT インフラ整備とその活用促進や学校教育施設の老朽化や次世代機能への不対応
・ 教職員の長時間労働の改善に代表される働き方改革・ 教職員の働き方そのものの価値観の転換といった意識改革
といった様々な課題があります。
 この座談会では、異なる立ち位置から、テーマである「教職員の働き方と環境」に深く関わり、さまざまな活動をされている3名の皆様からお話いただきます。そこにある課題やそれに立ち向かう活動事例、変化のきざし、そして、これからどのような行動をとっていったらよいのか、その糸口となる考え方や実践方法などについて、多面的なお話を伺い、「今、学校に求められること、そしてそれに対するFM の役割とは何か」を視聴者の皆様と考えていきたいと思います。

講演概要 【応募講演】

【D1】FM戦略

ニューノーマルにおける資産価値向上の秘訣

嘉門 隆史 株式会社山下PMC 事業管理運営本部 LCM戦略部 プロジェクトマネジャー
喜多 輝香 株式会社山下PMC 事業管理運営本部 LCM戦略部 ヴァイスプロジェクトマネジャー

 ニューノーマルの中で、様々な業態でデジタル化が加速しているが、不動産・建設業界も例外ではありません。以前のJFMAフォーラムでコネクテッド・ファシリティを提唱し、施設運営情報を統合管理する重要性を示しましたが、施設運営のデジタル化は、今後、増々加速するでしょう。
 本講演では、デジタル化の潮流をポジティブに捉え、施設運営データを最大限活用することで、資産価値最大化と事業収支最大化を実現する為の重要なポイントを示します。
 一つ目は、発注、設計、工事施工といった通常の建設サプライチェーンを事業者目線で捉えなおし、事業者にとって本当に価値のある事業バリューチェーンを構築することです。
 二つ目は、事業者にとっては建設工事の竣工図書が施設運営を行う上での入口(ポータル)であり、それらの施設運営データを最大限活用する為の、事業者が本当に使いやすいプラットフォームを構築することです。また、最後に、プラットフォームの具体的な一例を示します。

【D2】FM戦略

FMサイクルの統括マネジメントと組織作り

白井 紗奈子 パーソナルファシリティマネジメント株式会社 FMO第二グループ グループ長

 国内39 社約400 拠点に及ぶ大手人材グループ パーソルグループのFM を一括で管理しているパーソル ファシリティマネジメント。同社のプロジェクトチームが実践したWith/After コロナのファシリティ戦略。 
 FM サイクルごとの縦割り構造を解消した組織作りから始まり、統括マネジメントが機能を発揮する組織に。統括マネジメントの指揮の元、プロジェクトメンバーが各ステークホルダーとの交渉・調整を重ねた見事なチームプレイにより産み出された年間賃料9 億円の削減。
 統括マネジメントが機能することでFM サイクル組織の価値が最大化される好事例をご紹介します。これぞまさしく経営活動としてのFM サイクル戦略提案実行。

【D3】FM戦略

FM人材育成の仕組みと教育コンテンツの御紹介

北林 泰彰 株式会社NTTファシリティーズ 本社技術本部 FMコンサルセンタ 所長
松田 慎也 株式会社NTTファシリティーズ 本社技術本部 FMコンサルセンタ 主査

 弊社は1870 年代に国内で電信事業が始まった時代から、古くは工部省営繕修繕課あるいは逓信省の会計局用度課営繕係といったインハウスFM 組織を起源とした組織です。NTT から分社化し、現在は建築、電力のエンジニアリング集団としてNTT ビルに限らず様々な御客様にFM サービスを提供していますが、その主役たるFM 人材は今現在でも独自に採用し自社で育成をしています。この講演では、弊社におけるFM 人材の育成体制、教育コンテンツについて御紹介するとともに、FM 人材に求められる人材像あるいはキャリアデザインについて体系づけて御紹介します。弊社においては、まずFM サービスを「FM コンサル」「建物維持管理」「オフィスコンサル」「不動産管財」という4 つに大別し、それぞれ求められる人材像を定義した上で、必要な育成体制、教育コンテンツを設営しています。この4 大別ごとに人材育成のステージを「エンジニアリングレイヤ」「マネジメントレイヤ」「オーナー代行レイヤ」の3 レイヤに分け、各ステージにおいて習得すべきスキル、知識、経験を定義し、「FM カレッジ」と称する約20 講座で構成される座学研修型、「FMトレイニー」と称する実務OJT 型、エンジニアリングレイアにある実務者による「FM ワークショップ(事例発表会)」、「入社5 年目社員までを対象とした「ミラゼミ(未来創造ゼミ)」といった教育コンテンツを通じた人材育成をおこなっています。この講演が、広くFM 業界における人材育成の参考になり、FM 業界発展に寄与できれば幸いです。

【E1】FM戦略

フロンガス対策 -2050年に向けて

山本 隆幸 一般財団法人 日本冷媒・環境保全機構 企画・調査部

 本年、菅新内閣が発足し目玉の政策として「デジタル庁の新設」などで注目を浴びました。また所信表明演説では温暖化防止対策として2050 年温室効果ガス実質0 の公約を掲げています。政府は既に2016 年に温室効果ガス排出削減の閣議決定をしており、2030 年に2013 年度比マイナス23.0%削減を目標にスタートしております。然しその実態として代替フロン等4 ガスの中のフロンガスは他と比較しても2013 年度目標値に対し2018 年度現在で大幅な排出量の増加を記録しております。 
 最新の政府方針に対し、フロンガス排出抑制については非常に厳しい現実となっている点をまず皆様にご理解いただく必要を感じ今回の講演をさせて頂きたいと思っております。
 講演では温室効果ガスとしてのフロン排出抑制の対策につき政府施策の背景、法律規制の内容を解説し、併せて効果的なフロン冷媒の電子管理の実例についてご紹介致します。

【E2】FM戦略

ニューノーマル時代の次世代FM経営の萌芽

千葉 友範 EYストラテジー&コンサルティング株式会社 Business Transformation・Director

 従業員を孤立化させるのは、ワークプレイスデザインか?コロナウィルス感染症か?
 1. 新型コロナウィルス感染症がもたらしたもの
 2. ニューノーマル時代のワークプレイスデザイン / 拡張する“ ファシリティ” マネジメント
 3. ニューノーマル時代の次世代FM 経営 / 次世代ファシリティマネジメントは経営基盤となりうるか

【E3】スポンサーPRコーナー

FM関連情報紹介  FM最前線・各社の取組みを知る!

FORUMスポンサー企業 有志

 このたびのファシリティマネジメントフォーラム2021は、54社におよぶ多くのスポンサーの皆様のご協力・ご支援のおかげで開催できました。この場を借りまして御礼申し上げます。
 コロナ禍の中での開催はWeb開催となりましたが、Webならではの企画もできました。この「スポンサーPRコーナー」も同様で、スポンサー有志の皆様にPRビデオを作成いただき、その企業がFM関連のどのような業務をされているかご紹介いただきました。
 スポンサーレベルにより、時間は3分・2分・1分・30秒と様々ですが、各社の特徴・取組みが容易にわかる素晴らしい機会です。ここではご協力頂きました企業の皆様の紹介ビデオを一堂に集め紹介いたします。これらの内容は、ライブ配信中は、講義の合間の休憩時間やお昼休みにも放映いたします。また、「スポンサー企業情報コーナー」からも、企業ごとの視聴や企業カタログも視聴することができますので、こちらのコーナーもご覧ください。

【F1】リスクマネジメント

近年の災害を踏まえたこれからのBCP対策

杉内 章浩 株式会社竹中工務店 エンジニアリング本部 事業リスクマネジメントG

 近年相次いだ水害などの自然災害や世界的な感染症流行を受け、建物のBCP・リスク対策については現状を見直し将来のあり方を検討すべき時期にある。 
 本発表ではこの状況を踏まえ、建物のBCP・リスク対策の様々な相談を受けている建設会社の知見・立場から、対策の見直しの観点について整理して示す。特に近年課題になっている感染症対策・水害対策については対策のあり方、チェックポイントや課題についてより詳しく述べる。
 一方、BCP・リスク対策の必要性は認識していても実施がなかなか進まない現状もある。本発表では、日常の課題解決とともに考えるという観点から、参考になる事例とともにBCP・リスク対策の今後のありかたについて提案として示す。

【F2】リスクマネジメント

防疫対策を組み入れた清掃新基準

小塩 隆之 イオンディライト株式会社 清掃事業本部長

 新型コロナウイルスの感染拡大により、人々が求める「安全・安心」の基準は変化し、あらゆる施設で防疫対策が求められるようになりました。こうした中、当社ではその基準を超えていくため、
 ① 科学的根拠に基づき衛生的な環境を実現する清掃手法の確立(ニュースタンダードクリーニング)
 ② 快適性を維持した換気の実現
 ③ 非接触型サービスの開発・導入
 ④ 施設利用者への防疫意識・知識の啓発
の4つのテーマを掲げ、防疫対策を組み入れた「ファシリティマネジメントのニュースタンダード」づくりに取り組んでいます。
 本公演ではその中から、ウィズコロナ時代の清掃新基準として9月よりサービスの提供を開始した「ニュースタンダードクリーニング」に関して、その開発プロセスやサービスの特徴、展開拡大のための人材教育等についてご紹介します。美観の維持に加え、防疫対策にも貢献することで施設のブランド向上にも繋がる新たな清掃手法をぜひ、ご確認ください。

【F3】リスクマネジメント

草刈り事故事例研究から考える安全対策

中道 岳 株式会社アイデック 営業部係長

 草刈り作業に使用する「刈払機」は、手軽に購入でき、その使いやすさから様々な現場で使用される機械です。しかし、手軽さとは対照的に刈刃を高速回転させて刈り取る仕組みの為、取り扱いには十分な注意が必要です。実際に発生している事故の多くは、「飛び石による自動車や構造物のガラス破損」や「ケーブル切断などの賠償事故」、刈刃が大きく弾かれて発生する「キックバックによる重篤な傷害事故」です。
 講演では、これまで様々な業界で発生した事故事例を紹介し、「なぜ事故が発生するか?」「どうすれば防げるか?」を分析し、紐解いていきます。また、近年増加傾向にある新たなトラブル例も取り上げます。
 これまでとは異なる対策が求められるなかで、積極的に安全対策に取り組まれている企業や団体の成功事例を紹介し、今現場で求められている安全対策について講義します。

【G1】ワークプレイス

10年対応できるオフィス空間とは

東 正展 サンニン株式会社 代表取締役

 オフィスファシリティを検討されているお客様に対してどのようにアプローチしていくべきか悩まれている方は多いのではないでしょうか。例えば、これまでのオフィスは床面積、社員数、座席数、会議室の数に加え経営層が好むデザインやレイアウトで空間が作られていました。しかしコロナの影響で働き方が多様化しテレワークと出社、対面会議とオンライン会議など、以前のアプローチや考え方やプロセスでは経営戦略に則したオフィスを作るのは困難だと考えています。オフィスのあり方や存在意義、レイアウトなどの考え方は10 年単位で変化し今回のコロナショックはもっともインパクトが大きく、市場はさらに変革していく事でしょう。この大きなパラダイムシフトはファシリティに関わる企業にとってはまたとないチャンスをどうつかむか弊社の実例をもとにコロナ後のオフィスの在り方を会員の皆さまと共有したいと思います。

【G2】ワークプレイス

光がもたらすオフィスのウェルビーイング

石本 研  株式会社ユニティ 代表取締役社長
遠藤 邦彦 株式会社遠藤照明 代表取締役社長

 光が人体に及ぼす影響について世界中で研究報告がされていますが、その中で光と生体リズムが深く関わっており、生体リズムが乱れると、睡眠障害、肥満、糖尿病、うつ病、認知症、心血管疾患などの健康被害の原因になることが解ってきました。
 一日の大半を過ごすオフィスワーカーの健康への光がもたらす影響を考えた場合、明るさ、色、タイミングを考慮した照明設計が求められます。午前中は自然光に近いパキットした光、アイデアを広げる時はリラックスできる光、集中する時は頭がクリアになる光等々。
 今後のオフィス照明は単純な明るさだけではなく、働く人々へ心身ともに健康になれる照明環境を用意することがFM の課題となりました。
 本講演では、1つのメーカーを事例に、LED 照明マネジメントシステムで自由自在に光空間を創造できることを報告し、オフィス空間における光のマネジメントで貢献できるウェルビーイングのあり方を発表します。

【G3】ワークプレイス

ニューノーマル時代の創造性と共創ワークの考察

小笠原 豊 株式会社イトーキ 先端研究統括部先端技術研究所 先端技術研究室

 企業環境が変化する中で、産業競争力を強化するには、価値を創出するための「創造性」が欠かせないが、現在の日本企業における、組織の創造性はどのような状況にあるのか、20 歳〜69 歳の就業者1,000 名を対象にアンケート調査を実施、分析。創造性の高い組織が実践する8つの作法としてまとめた。
 その研究成果を紹介するとともに、今回のコロナ渦において、分散的に働く際の、共創ワークの実践を通じて得られたニューノーマル時代の組織、チームの創造性についての考察を紹介する。

【H1】ワークプレイス

ワークプレイス向け最新トレンド

ジョンズ リチャード ベガプロジェクト株式会社 代表取締役

 昨今、働く環境に関しての変化・関心が高まる中、ワークプレイスに対して様々な技術が取り入れられています。
 また、2020 年に発生した新型コロナウイルスの影響もあり、ワークプレイスの在り方の変革が求められています。中でも、人感センサー、コラボレーションツール、非接触テクノロジー、ホットデスキングに関する最新トレンド、実際どのように使用されているかの事例を発表します。
 例として、欧米では多くの企業が人感センサーをオフィスに取り入れています。その理由は目的通りに会議室・ワークスペースが使用されているかを測るためです。
 正確な稼働率や使用方法を把握することで管理者がより効果的で無駄のない利用方法を導き出せます。また、在宅勤務増加により使われていないスペースをウェビナースペースに変更するというのも非常に分かりやすいトレンドのひとつです。最新のワークプレイスの傾向を発表する機会に出来ればと思っています。

【H2】ワークプレイス

ニューノーマル時代のワークプレイス戦略と三菱地所本社での取組

竹本 晋 三菱地所株式会社 ビル営業部 FMコンサルティング室長

 新型コロナパンデミック以降、在宅勤務を初めとしたテレワークが当たり前となり、一時期は「オフィス不要論」のような極端な報道もあったが、企業の付加価値創出の源泉である人材がテレワークによって分散してしまうことで、企業経営における「遠心力」のリスクが高まることも考慮する必要がある。また、優秀な人材確保の観点からも多様な働き方は当たり前になる一方、そうした人材を結び付けながら「求心力」を高めて企業として価値を生み出し続けていく「場」としても、センターオフィスは必要ではないかという意見も出ている。多様な働き方を推奨しつつも、センターオフィスを企業経営上どう位置付けていくのか、そしてセンターオフィスに求められる役割とは何なのか、データからみる働き方の変化も踏まえて、三菱地所本社での取組も交えながら解説をする。

【H3】ワークプレイス

新しい働き方を支えるワークプレイスを考える

丸山 玄 大成建設株式会社 ソリューション営業本部FM推進部 次長
原 靖  大成建設株式会社 ソリューション営業本部FM推進部 専任部長

 コロナ禍によりもたらされたパラダイムチェンジ。仕事や生活の在り方が大きく変わり、不安や息苦しさを感じていませんか?
 このような状況の中、今後あるべき働き方やワークプレイス、施設運用・保守の在り方とは?
 また、それらについてFM を通じてどのように考え、打開して行くのか?
 ワークプレイスの中心であるオフィスを利用する・オフィスを維持管理していく、その両面でまとめてみました。
 これらを通して見えてきたのは、集まっても安心・安全なばかりでなく、集まりたくなる魅力・価値があるオフィス。そしてさらには、それらが繋がる世界。
 それらを実現する為に必要な建築やAI・IoT の技術や手法についても考えてみました。建設会社の視点から、新しい働き方を支えるワークプレイスについてお話し致します。

【J1】ワークプレイス

POSTコロナにむけたワークプレイスのありかた

石崎 真弓 株式会社ザイマックス不動産研究所 主任研究員

 コロナ危機により、我々は強制的な在宅勤務を経験し、これまでの働き方に対する価値観が大きく変化したと言えます。依然コロナ禍が続いており、多くの企業が働き方や働く場のありかたについて再考を迫られています。
 「オフィス不要論」や「オフィス縮小論」が飛び交うなか、正解を探すのではなく、足元の変化をみながらポストコロナにおけるワークプレイスの方向性を考えます。

【J2】ワークプレイス

高齢者施設における移乗用天井走行式リフトの導入メリット

嶺野 あゆみ 株式会社オカムラ 働き方コンサルティング事業部 ワークデザイン研究所

 医療施設や高齢者施設の職場環境の課題として、作業に伴う腰痛などの身体的負担が問題とされています。予防対策として、人力での抱え上げを原則しないこととし、移乗介助の際には福祉用具の利用を行うことが厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に明記されています。また、福祉用具のひとつとして、移乗用リフトの導入が推奨されていますが、移乗用リフトは床走行式や天井走行式などのタイプが存在しています。
 本発表では移乗用リフトの中でも天井走行式リフトに着目し、天井走行式リフトを導入した特別養護老人ホームの介助者と利用者、双方を対象とした導入効果に関する調査について報告します。

【J3】ファシリティマネジャー入門

未来を拓くファシリティマネジャ―の皆様へ 先輩ファシリティマネジャ―からのメッセージ

ユーザー懇談会 有志

 JFMAには、18の研究部会に加え、「ユーザー懇談会」という、ユーザーのファシリティマネジャーが集まり、語り合う会があります。毎月第3水曜日の夜に、講演会を開いたりし、その後、懇親会をしたり、まさに親睦をはかり、ファシリティマネジャーの悩みやこぼれ話など気楽に話し合える楽しい会です。
 そのユーザー懇談会の先輩有志から、新人のファシリティマネジャーの皆様へのメッセージを頂きました。突撃インタビューなどで、思わずこぼれ落ちた面白いお話や、苦労話などなどたくさんのお話を頂きました。これからファシリティマネジャーを目指そうとお考えの方、学生さんや新人のファシリティマネジャーまで、ちょっと覗いてみてください。きっと、心に響く一言に出会えるはずです。ファシリティマネジメントとは、人々を幸せにする仕事です。先輩ファシリティマネジャーからの一言を楽しんでください。
※ この内容は、2020年2月のフォーラムのために収録したものです。

【K1】運営維持

スマートメンテナンスへの挑戦

西片 一成 TMES株式会社 執行役員 営業本部長

 施設管理者に求められていることは、安定稼働・保全費用低減・省エネルギーの3つである。現在、施設管理技術者の高齢化や管理部門縮小化により、施設管理従事者も減ってきている。同時に、施設管理技術の継承者不足も問題となってきている。
 弊社では、施設管理における日常巡回点検について、省人化・省力化という課題に取り組んでいる。解決策としてのメーター自動読とり技術「LiLz Gauge」の開発と、現在取り組んでいる事例を紹介する。
 また弊社は、村田製作所イノベーションセンターにおいてオペレーション業務に従事している。当事業所では、人を楽にする「スマートメンテナンス」構築に向け協働で取り組んでいる。各種センサーやIot・AI を用いたスマートメンテナンスの事例を紹介する。
 ニューノーマル時代にふさわしい、新しい施設管理の在り方を追求してまいります。

【K2】運営維持

ニューノーマル時代の維持管理データ共有

下野 勝秀 住友セメントシステム開発株式会社 FMソリューション部 営業チーム 主任
重村 拓磨 住友セメントシステム開発株式会社 FMソリューション部 営業チーム

 コロナ禍において、出社や移動などの働き方の制限や、オンライン会議を始めとするリモートワークの普及などの働き方の変化が起きています。施設の管理に関係するステークホルダーの皆様にはどの様な対応や取り組みが求められ、進められていますでしょうか。
 オーナー(代行)を始めとする施設を管理される立場では、出社率の抑制などの対応でオフィス以外においても必要な情報にアクセスでき、関係者間で対策がすぐに打てること。また管理の現場では、ローテーション勤務体制下で、誰が現場担当でも迅速な対応につながる情報管理のあり方が一層重要性を増しています。 
 本年は、施設管理に関わる管理者・実務担当者に対して、現在の状況を踏まえICT を活用した情報共有のあり方に加え、働く場がどこであれ日々の情報を蓄積し続けることで、中長期修繕計画に対する最適な判断を支援し施設の長寿命化に貢献していくデータの活用についてお話いたします。

【K3】運営維持

DXを活用した業務展開について

熊谷 佑弥 日本メックス株式会社 技術本部技術部 技術担当

 当社は、昭和47 年(1970 年)の設立以来、約半世紀にわたり、NTTグループ各社ビルをはじめとした各種建物・設備の「維持管理」と、豊富な施工実績に基づく技術力・ノウハウを活用した「保全工事」の2 つの事業を軸に、安心・安全・快適性を追求し続けてきました。
 「総合管理」「調査・診断」「保全工事」のサイクルをタイムリーに循環させることにより、お客様にご満足いただける付加価値サービスを提供すべく日々業務に取り組んでいます。
 しかし、昨今の人口減少、若者の建設業界への就職希望減少等の影響を受け、当社も継承人財の確保に苦慮しており、労働力不足対策が喫緊の課題です。
 その課題を解決する一つの方法として、近年発展が目覚ましいDX 技術を当社の事業領域にいち早く導入すべく検討を進めています。今回は当社におけるDX を活用した「総合管理」「調査・診断」「保全工事」の取組についてご紹介します。

【L1】運営維持

Facility Indoor Viewerで実現する 遠隔地からの保守メンテ業務の効率化

坂上 裕信 株式会社構造計画研究所 住環境マーケティング部

 現在、コロナ禍で、工場・建設現場に赴く事もままならず、国内工場・建設現場の3次元デジタル化が急務になっております。そのような中、従来の設置型3D スキャナーを用いて、長時間かけて工場デジタル化を推進している方も多いかと思います。当社では、これまでの移動式計測デバイス「NavVis M6 Trolley」の他、階段、狭い通路等上下を含めた、狭小エリアの計測も可能になったウェアラブル計測デバイス「NavVis VLX」も扱うこととなりました。開発元のドイツを含めた欧米でも高い評価を得ているこの新しい計測デバイス「NavVis VLX」の概要、メリットなど詳しくご紹介いたします。本来、実物を見て体感いただくことで良さを実感いただけるところ、Web 経由の映像でも、その良さ、利便性をご理解いただけるものと思っております。DX 担当者様他3D デジタル化推進に関わる多くの皆様のご参加をお待ちしております。

【L2】BIM

BIMと連携するファシリティマネジメントのご紹介

柴田 英昭 株式会社FMシステム 代表取締役社長
千野 元就 株式会社FMシステム システム開発部 マネージャー

 維持管理は保全、修繕を行う業務であり、そのプロセスは修繕計画に基づいて将来のコストを予測し、そのコスト改善をするために保全計画を実施します。
 FM システムが提供する統合FM プラットフォーム「FMIntegaration」は施設の維持・保全に関わるヒト・モノ・情報を繋ぎます。施設に関わる共通データベースを中心として、BIM や図面管理、長期修繕計画、点検、保全管理などFM 業務における様々な機能を連携し、統合します。
 本講演ではBIM を活用したFM について事例と共にご紹介いたします。

【L3】BIM

BIMを活用した不動産DX

光延 彰修 プロパティデータバンク株式会社 クラウド事業本部 営業統括部長

 経済産業省が発表した「DX レポート」により、あらゆる業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)に対応する検討・活動が日々活発になっております。2020 年はコロナ禍の影響で想像を超えるスピードで浸透しました。
 本講演では、DX 化に向け必要となる「クラウドとは?」という基礎知識のおさらいからはじめ「DX とは?」の本質の考え方についてから話をします。また、不動産DX の先進事例である建築物に関する情報を3D 空間上にモデリングする「BuildingInformation Modeling(BIM)」について話をします。 
 BIM とは、建設工事・建物管理において大きなメリットをもたらす手法として欧米では既に普及段階にあるものの、我が国では未だに普及が遅れているのが事実です。
 当講演では、企業にとっての不動産に対する考え方が変革しつつある現代において不動産を維持・管理する手法としてBIM データを活用することのメリットと、不動産の管理情報とBIM モデルをクラウド連携させた資産マネジメント手法である「Property Information Modeling(PIM)」についてを発表します。

【M1】公共FM

よくわかる!公共建物の長寿命化 vol.2

天神 良久 東洋大学大学院 経済学研究科 公民連携専攻・客員教授
秋山 克己 日本メックス株式会社 技術本部技術部長

 2019JFMA FORUM で発表致した「公共建物の長寿命化vol.1」後の継続研究。庁舎、文化施設、図書館、学校等の長寿命化に至った経緯、長寿命化の企画から大規模改修の設計・工事内容および費用、改修工事後の建物利活用、新築更新と比較した場合の投資効果分析までを事例を基に解説する。
 講演で発表する事例は、「青森県庁舎(1960 年竣工)、目黒区総合庁舎(1966 年竣工)、富山県氷見市庁舎(1991 年竣工した旧有磯県立高校)、弘前市民会館(1964 年竣工)、北九州戸畑図書館(1933 年竣工)、半田赤レンガ建物(1898 年竣工)、吉本興行東京本部(1934 年竣工した新宿区立四谷第五小学校)、また、長寿命化の参考研究として、「建物のサステナビリティを実現するサービス展開-建物を永く使うための工夫-」、「民間マンションでの長寿命化への取り組み事例」、「建物大規模改修工事のポイント」等の研究を発表する。

【M2】公共FM

まちづくり分析の新国富指標等による可視化

高藤 眞澄 株式会社NTTファシリティーズFMアシスト 技術育成部門技師長
重富 賢太郎 JFMA個人会員

 地方消滅の危機が語られる中、各地の様々なまちづくり活動とその持続可能性への効果の検討を行なうもその定量的評価や評価や効果・特徴等の可視化が課題であったが、九州大学馬奈木教授の記事が解決をした。
 「2012 年6 月に開催された「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」において『新国富報告2012』が公開された。この中で、持続可能性の判断基準となりうる単一の経済指標として提示されたのが、新国富指標である。これまで曖昧だった、国や地域の政策で持続可能性が改善されたかどうかを、この指標の増減で簡便に判断できるという点で優れており、、「持続可能な発展目標(SDGs)」の成果指標として大きく期待されている。」
 新国富指標は、人的資本・人工資本・自然資本の3資本のストック価値を評価、GDP はフロー価値を評価、この2指標を中心に公開の分析ツールやDB を利用、まちづくり事例と持続可能性に関して定量化・可視化を試みた。(地域課題や特徴、持続可能性へのまちづくりを浮き彫りにしたい。)

【M3】公共FM

スマート自治体を実現するペーパーレス

名久井 伸 株式会社エフエム・スタッフ FMマーケティング部 ファイリングチームチームリーダー

 自治体においても新しい働き方を実現するためには、ペーパーレス化が必須の課題です。しかし、既存の紙文書の整理・削減だけでは課題の解決にはなりません。
 紙であれ電子であれ、文書の発生段階から活用・保管・保存に至るまでのライフサイクル全体をマネジメントし、業務の効率化を図ることで、本来の目的である住民サービスの拡充と説明責任を果たすことができます。そのためには文書管理システムの活用・連携はもちろんのこと、収受・作成段階からペーパーレス化の推進が必要です。弊社では、50 年以上にわたり2,000事業所以上の文書管理改善を支援させて頂いた実績を基に、文書の削減⇒ペーパーレス化⇒文書管理システムへの移行までのステップを具体的な事例を示しながらご紹介いたします。
 合わせて、新しい職員の働き方や新しい窓口サービスの実現に向けた取り組み事例や期待される効果についてもご紹介いたします。

講演概要 【JFMA調査研究部会】

【N1】FM戦略・企画研究部会

コロナ禍をチャンスに変えるFM戦略

高藤 眞澄 株式会社NTTファシリティーズFMアシスト 技術育成部門技師長
吉田 淳  株式会社ザイマックス不動産総合研究所 主幹研究員
鎌田 佳子 株式会社ザイマックス不動産総合研究所 主任研究員

コロナ禍の影響は社会全般に及ぶが、新たな価値創造の可能性も見える。
FM 戦略の視点から「多様な働き方により生産性を向上させるオフィス戦略」と「Well-being を実現する環境管理」を検討する。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【N2】FMプロジェクトマネジメント研究部会

企業オフィスのニューノーマル対応動向

吉井 隆 株式会社NTTファシリティーズ カスタマーソリューション本部 街づくり推進部開発プロジェクト推進部門 ワークプレイス推進担当 担当課長

各企業はコロナウィルス発生に伴う緊急対応を施したが、当面のウィズコロナ期間を経て、オフィスのあるべき姿、CRE 戦略が変わりつつあり、各企業の動向からニューノーマル対応を考察する。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【N3】リスクマネジメント研究部会

Withコロナ時代の災害対策本部テレワーク訓練のポイント

上倉 秀之 Facility Management 防災Lab 代表

新型コロナウイルスの感染拡大により急速に浸透したテレワークは、災害時の対応にも変化をもたらしています。従前は事案発生時に会議室等に対策本部員が参集し、本部組織を編成し対応していました。しかし、コロナによりテレワークでの対応が余儀なくされた場合には、従来の取り組みでは不十分な点も出てきています。
特に「情報収集と整理・伝達」と「複数のタスク処理と情報共有」は訓練を通じて自社の組織にマッチした方法を検討する必要があります。
また、マニュアルの整備や規程類へのリモート側からの閲覧などテレワーク対応への事前準備も必要となります。本セッションでは、テレワーク対応の対策本部訓練を行う場合のポイントについて判りやすく解説します。

【P1】エネルギー環境保全マネジメント研究部会

持続可能性からみる地球環境の行方

横山 健児 株式会社NTTファシリティーズ総合研究所 情報システム技術本部 システム技術部長

持続可能性の定義や環境対策の変遷に基づき地球環境問題の最新動向を解説すると共に、
新型コロナ禍による社会的変化が及ぼす影響について推察する。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【P2】CREマネジメント研究部会

With コロナ:New NormalのCREM戦略

大野 晃敬 東京オペラシティビル株式会社 取締役管理部長

コロナ禍下において、働き方改革が否応なく進んできている。
ハード、ソフト両面から潜在的ニーズを捉えたCRE 戦略とはどのようなものか、その内容を検証する。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【P3】人と場へのFM投資価値研究部会

ワークスタイルのパラダイムシフトと「未来型オフィス」の在り方

岡田 大士郎 株式会社HLD Lab 代表取締役

ポストコロナの時代、「働き方」や「オフィス」の機能と役割がどのように変容するのか。
その進化に「適応」していくFM投資の在り方を考察する。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【Q1】こころとからだのウェルビーイング研究部会

コロナ危機はワーカーのウェルビーイングにどんな変化をもたらしたのか?

高原 良  株式会社TATAMI 代表取締役
中沢 佳代 株式会社ネルケプランニング 総務部マネージャー
猪飼 恒樹 47インキュベーション株式会社 SR部部長
島津 明人 慶応技術大学 総合政策学部 教授

新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、私たちの日常は大きく変化しました。新しい生活スタイルは、ワーカーの心身にも様々な影響を及ぼしていることが予想されます。本講演では、アカデミックな視点と現場の視点の両面から、コロナ禍においてワーカーのウェルビーイングに起きた変化を捉え、ファシリティマネジメントに何ができるのかを登壇者の方々と考えていきます。本講演は2部構成となります。前半は慶應義塾大学島津教授よりご講演をいただき、後半は当研究部会のメンバーも交えて、本テーマに関する議論を進めて参ります。

【Q2】インフラマネジメント研究部会

都市の自立性とレジリエンスを再考する -新型コロナウィルス感染から学ぶべきこと-

中川 均  株式会社ガイアート 顧問
大枝 真一 木更津工業高等専門学校 情報工学科 教授
佐藤 寿延 国土交通省 総合政策局 公共事業企画調整課長

感染拡大防止のためにとられた施策から見えてきた
都市間交通・流通の課題について示唆に富んだ知見を出席者に述べてもらう。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【Q3】キャンパスFM研究部会

「財務視点から考える私立大学のFM」の出版

興津 利継 株式会社竹中工務店 東京本店 設計部設計第4部門部長付 CRE・ワークプレイス担当

先進的な空間や機能の整備を実現する大学がある一方で、少子化の影響で定員割れとなり、赤字経営に陥る。
大学の数が増加し、劣化建物の増加と予算確保の難しさも顕在化している。
大学でのFM 実践を広めるには、こうした課題の原因や解決策を探ることが重要であり、それには大学経営の収支の仕組みを知る必要があると考え、学校法人会計の勉強会を部会内で実施し、ワーキングメンバーで知見を高めた。
結果、学校法人会計でのファシリティの扱われ方を具体例で示せるようになり、また、全国の大学の財務データから問題の所在も見えるようになった。更に、大学でのファシリティコストの考え方と方策の例示、経営視点に立った大学運営や施設の変革事例も揃えることが出来た。それらの内容を広く大学職員の方に開示し、ご理解を深めて頂くことを意図して執筆し、近々発刊の予定になっている。
本講演では、出版に至る背景、書籍の構成、一部の内容のご紹介を行いたい。

【R1】ヘルスケアFM研究部会

コロナで浮き彫りになった、病院の育て方とFMの役割

森 佐絵 清水建設株式会社 プロポーザル・ソリューション推進室 医療福祉計画部 主査

試行錯誤の最中にある医療福祉施設のコロナ対応を紹介しながら、
緊急事態下で見えてきた組織風土に対し、FMがどう寄与できるかを考えます。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演した内容を再録画したものです。

【R2】公共施設FM研究部会

板橋区の公共施設マネジメントの取り組みについて -コロナ禍における個別施設計画のあり方-

千葉 亨二 板橋区 政策経営部教育施設担当課長/教育委員会副参事兼務

インフラ老朽化の推進に関する関係省庁連絡会議で提起された「インフラ長寿命化基本計画」に基づき、
コロナ禍の中で、全国で策定中の「個別施設計画」のあり方を板橋区の実践を通して考察します。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【R3】ユニバーサルデザイン研究部会

健康で安全な施設・運営のための「WELLヘルスセーフティ評価」

似内 志朗 ファシリティデザインラボ 代表

新型コロナは高齢者や疾患のある者にとって特に危険。
昨年6月WELL認証を運営するIWBI発表の評価法を、施設利用安全性の目安として紹介。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【S1】運営維持手法研究部会

ファシリティマネジャ―のための運営維持入門/初心者編

吉瀬 茂 工学院大学 建築学部 兼任講師

ファシリティマネジャーの取組みの『きっかけ』を提供します。FMの原点、運営維持とは、ファシリティマネジャ―の資質(視点や業務のポイント)等、運営維持について理解を深めていただければと思います。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【S2】品質評価手法研究部会

コロナ禍の中ファシリティの品質を考える

野瀬 かおり ファシリティマネジメント研究所 代表

7つの評価軸の基本的な考え方を示すとともに、部会員が経験した感染症拡大の中での働き方とこれからのファシリティマネジメントついて考察する。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【S3】FM財務評価手法研究部会

FM財務評価ハンドブック2020

大山 信一 三井住友建設株式会社 サスティナビリティ推進部長

FM施策の実施や組織内での合意形成に不可欠なFM財務評価をわかりやすく解説した「FM財務評価ハンドブック2020」の概要を紹介します。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【T1】オフィスワークプレイスの知的生産性研究部会

ニューノーマル時代の働き方とオフィスの再定義 -FMに出来ること-

齋藤 敦子 コクヨ株式会社 ワークスタイルイノベーション部 主幹研究員

コロナによって強制的に働き方・暮らし方がアップデートされた今、ニューノーマルを支えるオフィスはどうあるべきか?FMの役割と共に解説する。
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【T2】コンピュータ活用研究部会

コロナ下で実施:オフィスサーベイデータからの報告

森本 卓雄 有限会社アルファ・アソシエイツ 代表

コロナ下で実施されたオフィスサーベイシステムの結果から、何が変わったのか!
(オフィスサーベイ:社員の仕事や働く環境を把握するアンケート調査)
※ 本講演はJFMA FM秋の夜学校2020 で講演されたものです。

【T3】BIM・FM研究部会

FMにとってのBIM 現状と展望

猪里 孝司 大成建設株式会社 設計本部設計企画部 企画推進室長

BIMは建物に関する情報を、建物のライフサイクルにわたって有効に活用しようという取組みである。ファシリティマネジャーとっては、建物のデジタル情報を入手する手法といえる。BIMを活用することにより建物情報の流通がスムースになり、ライフサイクルコストが低減できるだけでなく、FMが高度化すると考えている。
2019年、建築分野におけるBIM活用を促進するために、国土交通省が建築BIM推進会議を発足させ、JFMAも委員として本会議に参加している。また国土交通省による「BIMを活用した建築生産・維持管理プロセス円滑化モデル事業」や「建築BIM推進会議と連携する事業」に採択された事業の多くが、建物の運用段階でのBIM活用を計画しており、FMでのBIM活用が注目されている。
本講演では、FMからみたBIMについて解説するとともに、FMでのBIM活用の現状について概説する。

【U1】座談会1

ウィズコロナにおけるオフィスのリスク対策

上倉 秀之  Facility Management 防災Lab 代表
森 佐絵   清水建設株式会社 プロポーザル・ソリューション推進室 医療福祉計画部 主査
野瀬 かおり  ファシリティマネジメント総合研究所 代表
●コーディネータ
高原 良   株式会社TATAMI 代表取締役

 • 私たちはコロナのことを、本当に知っているのだろうか
 • 感染対策の勘どころ
 • 忘れていたこと、気にすべきこと
 • well-being の視点 ストレスへの対応と情報発信
などについて紐ときながら、「このリスクを乗り越えるための知恵と準備、こころとからだにとって好ましい、これからの働き方を実現するために」について論じます。

【U2】座談会2

アフターコロナのオフィス・ワークスタイル

齋藤 敦子  コクヨ株式会社 ワークスタイルイノベーション部 主幹研究員
金 英範   株式会社Hite & Co. 代表取締役社長
岡田 大士郎 株式会社HLD Lab 代表取締役
●コーディネータ
似内 志朗  ファシリティデザインラボ 代表

 • コロナ禍後のオフィスや働き方はどのようになっていくのか
 • 他の企業や組織はどのように考えているのか
 • リアルとリモートの組み合わせは何がベストなのか
などについて紐ときながら、「どのような視点で今後のオフィスを構築・運営していくべきか」について論じます。

 

公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会

(c)2006 Japan Facility Management Association

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