大学での新たな教育展開と社会ニーズに対応した FM実践事例と手法の調査研究 ならびに大学教職員へのFMの浸透 |
部会長:興津 利継 株式会社FOR代表取締役 認定ファシリティマネジャー |
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学生本位の学びの場 オンライン授業 通学する魅力・価値 学生数の減少 ダウンサイジング カーボンニュートラル・ZEB 基本金・減価償却・積立率 |
サマリー | 大学は、我が国の成長を支える存在であり、教育・研究に成果を出しながら経営を継続する必要があるが、進学者数減少期を迎え、淘汰される大学も散見される厳しい時代になってきた。各大学の置かれたポジションによって取るべき施策は異なるが、学生本位の学びを実現し、学生に選ばれる魅力を持ち続けるべきこと、そして、経営から見て持続可能な水準・内容に施設投資をコントロールすべきことは共通である。
当部会では、経営資源の多くを振り向けているキャンパス施設を『経営にとって最適な構成・状態・運用にする』ことがFMであるとの認識に立ち、計画手法や施設系課題の先進事例を調査して情報提供を行い、財務視点から考えるFMの書籍も発刊してきた。現状は、後述のとおり、大学のDX・GXの動向や先進事例を通じて、今後の大学のあり方の調査研究を進めている。 |
活動内容 | 施設系課題の先進事例の対象は時代と共に変遷してきた。振り返ると、具体的には、
・大学キャンパスの都心回帰事例 ・主体的な学びを促進するための場づくり ・省エネ方策の実践事例 などの調査を実施した。また、健全な施設経営を進めるために、施設への投資や経費の意味・位置づけ、施設方策など、若手事務職員の方に知って頂きたい内容を、財務視点からまとめ、 ・書籍「財務視点から考える私立大学のファシリティマネジメント」の発刊 も行った。現在は、 ・オンライン授業、学びのデジタル活用等を背景に大学設置基準が改正された結果、施設構成に生じる変化の調査 ・カーボンニュートラルやSDGs実践事例を通じたキャンパス施策のあり方の調査 を継続している。 ※定例会開催日程(原則) 第2または第3火曜日17:30〜19:00、年11回 |
成 果 | 2021年度は前年に出版した「財務視点から考える私立大学のファシリティマネジメント」の出版記念セミナーを実施し、その重要性を普及するように努めた。秋の夜学校およびFMフォーラムでは大学でのSDGsの先進的な取組み事例を紹介した。
2022年度は、コロナ禍で広まったオンライン授業に関する諸機関の調査結果、同年秋に施行された大学設置基準改正の背景・内容などを情報収集・整理した。更に、オンライン授業を積極的に取り入れている早稲田大学へのヒアリング、学生本位の学びの場を構築した明治大学和泉キャンパスラーニングスクエア棟、桜美林大学新宿キャンパスの視察を行い、それらから読み取れる大学キャンパスの今後の方向性について検討を行い、FMフォーラムにて報告を行った。 ※研究成果の詳細を閲覧することが可能です: 「研究成果 他」の項目へ |
メンバー | 部会長:興津 利継(FOR)
副部会長:大谷 英継(文京学院) 部会員:池田 磨佐人(三井不動産) 和泉 隆(帝京大学) 一箭 憲作(Ichiya&Associates) 上村 浩之(日本アイ・エス・ケイ) 扇谷 圭一(文部科学省) 大野 和夫(立教女学院) 岡本 仁志(個人) 加治屋 正史(竹中工務店) 小永井 耕一(東京都環境公社) 近藤 眞道(大成建設) 佐藤 賢治(中京大学サービス) 藤村 達雄(東京音楽大学) 本田 和馬(立命館) アドバイザー:恒川 和久(名古屋大学) 事務局:戸田 智成(JFMA) |
社会変化、文科省等からの新規法令類の施行がキャンパス施策に与える変化の方向性を調査・検討すると共に、先進事例の調査を通じて、今後のキャンパスFMのあり方を提言できるよう活動を続ける。
※その他
お試し参加の仕組を利用し、研究部会前半にキャンパスFMの基礎講座を複数回実施した。(中長期保全計画、キャンパス改修、学校法人会計での基本金や減価償却の仕組み…等)お試し参加者数は14名であった。
中教審から発表された2040年大学進学者予測の情報を項目2の課題と合体し、FMフォーラムでのキャンパス再編の方向性検討に反映した。