【開催期日および内容】
2022年 2月 18日(金) 10:15~16:00 ※左記日程のみの配信となります
・基調講演/特別講演
※ 「スポンサー紹介コーナー」はフォーラムウィーク全期間に渡ってご覧いただけます。
【開催方式】 Vimeoによるライブ配信
※ Vimeo については こちら をご参照ください
◆ファシリティマネジメント フォーラム2022 パンフレット: ダウンロード
【基調講演】および【特別講演】講演者をご紹介いたします。以下の通りです。
※ 講演者、講演タイトル・内容等、都合により変更になる場合がございます。ご了解ください。
ファシリティマネジメントの可能性を考える
-大学経営の視点から-
田中 優子
法政大学名誉教授/法政大学前総長
昨年の4月27日、日本経済新聞夕刊一面の「あすへの話題」に、以下の文章が掲載された。
『・・・法政大学の長期ビジョンは、明確になっている「課題」のみを取り上げた。すでに総長選挙のマニフェストで課題を挙げ、長期ビジョンを策定することを約束していた。その基本は財政の安定化だった。
財政基盤検討委員会を設置し、現状を明らかにし、何を変えねばならないかをアクション・プランとして策定した。アクション・プランの柱は、すでにある組織を見直す事業評価制度とファシリティ・マネジメントだった。次々と学部を増設し高層ビルを建てた時もあったが、もうそういう時代ではない。場当たり的に修理や新築を繰り返すことで無駄が出る。土地、建物、設備等を少ないコストで最適な状態に運営、維持し、空間的には全体にわたって、時間的には長期にわたり、変化させながら最良の状態にしておくことが必要だ。その管理手法のことをファシリティ・マネジメントという。おそらくどんな組織も、拡大ではなくコスト管理が必要になっている。』 法政大学前総長の田中優子氏の文章である。
組織のトップが、これだけ明快にファシリティマネジメントのことを書かれたことに感動し、インタビューをお願いし、そして今回、ご講演をいただけることになった。ライブ配信ゆえ、決して見逃さないでください。
気候変動とカーボンニュートラル実現に向けて
木本 昌秀
国立研究開発法人 国立環境研究所理事長/東京大学名誉教授
地球温暖化による「気候変動」は、まさに忍び寄る脅威である。地震の多い日本では、災害というと地震を思い浮かべてしまう。津波も地震で起きるものと多くの人々は思っていたが、今年1月に発生したトンガの海底火山噴火で、改めて地震だけではないことを再認識した。
「気候変動」は、自然災害であると思い、我々が原因で起きているとは考えていなかったのではないか。 しかし、2021年8月、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告で、「現在観測されている気候の温暖化の最大の要因が人間の活動であることを断言した」。それは、科学的にも「疑いの余地がない」とされた。加害者は我々人間だったのだ。
化石燃料の燃焼等により増加した温室効果気体が地球の熱バランスをくずして、平均気温の上昇をもたらす。それにより、海水位の上昇や熱波、洪水、大雨などの極端気象の頻発化、激化が予測され、生態系や農作物等に様々な不具合を生じる。
右肩上がりの傾向がみられる排出量を減少に向かわせるには、なるべく早いカーボンニュートラルを実現しなければ、温暖化は止まらないという。気象研究者で国立環境研究所理事長の木本昌秀氏に、カーボンニュートラル実現に向けた提言をいただく。
DXとは何か そのすすめ方
坂村 健
INIAD(東洋大学情報連携学部)学部長/東京大学名誉教授
DX(Digital Transformation)は、単なる「デジタル化」や「情報化」ではない。構造改革が伴わなければDXではないという。特に日本の自治体経営では、少子高齢化に伴い、人手不足、税収の減少などの課題を解決するには、DXが必要不可欠である。しかし、それを私たちは理解し実践しているであろうか。現在の日本の状況は、決して十分に対応できているとは言えない。それは、今回のコロナ化でも明確に示されたのではないだろうか。DXを推進するためには何が必要なのか。
「行政のDX」とは、環境整備をするだけではうまくいくものではない。そして、局所最適ではなく全体最適を目指すものであり、単なる「改善」ではなく、「変革」であるという。
私たちは、今までの仕事のやり方を変えたくないと思ってはいないか、今のままで何とかなると思ってはいないか。DXには、大きな意識改革が求められている。それがまさにこれからの時代のニューノーマルになるのだ。現在、DXを推進し、地方創生や地方活性化を支援し、1980年代にはオープンなコンピュータアーキテクチャTRONを構築したコンピュータの先駆者である坂村健氏に「DXとは何か そのすすめ方」についてご提言をいただく。
日本のファシリティマネジャーの皆様へ、5つのメッセージ
Audrey Tang(オードリー・タン)
台湾デジタル担当政務委員(閣僚)
このたびの「ファシリティマネジメントフォーラム2022」開催にあたり、コロナ対策でのデジタル対応等、素晴らしい活躍をされている台湾のオードリー・タン デジタル担当政務委員(閣僚)に、日本のファシリティマネジャーの皆様へのビデオメッセージをお願いしました。
大変快く、お引き受けくださり、メッセージをいただくことができました。そして、オードリー・タン氏には、私どもから5つの質問をしました。それらの質問について、以下に簡単に記します。
(JFMAからの質問)
1.今後の働き方についてアドバイスを!(ワークスタイル)
2.ダイバーシティやホスピタリティ等、ファシリティと「人」とのあり方についてアドバイスを!(人権)
3.FMに携わる人々の高齢化と、若者の参加についてアドバイスを!(若者・高齢化)
4.デジタル化推進のためのアドバイスを!(技術)
5.サステナブルな変革とDX。日本のファシリティマネジャーたちにメッセージを!
これらの質問に真摯なお答えをいただきました。オードリー・タン氏からのすばらしいメッセージをお聞きください。