第5の経営資源である“ファシリティ”の戦略的活用による成功事例、最先端のFM技術など、ソフトからハードまで一同に集約し、皆様のFMビジネスへの新たなスキームと構築へのチャンスをご提示いたします。
※セミナーの発表資料を一部公開しております。
下記セミナー項目欄の ボタンよりご参照ください。
スケジュール 2月9日
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「米国の環境評価システムLEEDの科学」(特別-1)
5F 小ホール
浦島 茂:インテル株式会社
U.S. Green Building Coucil (USGBC)が提供している資料などを通してLEEDの概要を説明しながら、次のような点を解説します。
・どうしてビルの環境性能を比較し合うシステムが民間団体の主導で生まれたのか?
・USGBCの狙いはどんなところにあるのか?
・誰がLEEDをフレームワーク、要求基準を決めているのか?
・どのようなプロジェクトが対象になるのか?
・評価項目の構成や意図とその特徴は?
・主要な2つの必要条件、エネルギー利用の最適化、水資源利用のコントロールの評価方法は?
・人々の快適性に注目している点はどのようなところか?
・米国の各都市での普及状況は?行政の対応は?
・世界での普及状況は?
・認定を受けたプロジェクトのデータはどこまで公開されているのか?
・LEED APとは何か?
・USGBCの今後の展開は?
・どのような産業分野にインパクトがあるのか?
・日本での、また日本企業への影響は?
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「カーボンオフセットを組込んだ環境配慮型オフィスの構築」(企画-1)
2F 瑞雲
奥土居 淳:プラス株式会社
オフィス移転やリニューアル等で不要になったオフィス家具をリユースする仕組み(MRS)や、オフィス家具業界で初めてCO2排出権を組み込んだサービスについてご紹介いたします。MRSとは、マテリアル・リバース・システムの略称で、不要になったオフィス家具を中古家具として市場に再流通させる仕組みです。しかしすべての不要家具が再流通できる訳ではなく廃棄せざるを得ないものが出ることは避けられません。そしてこの廃棄過程ではCO2が発生します。この対策がカーボンオフセットです。
また、オフィス移転時やオフィスリニューアル時にもCO2が発生しますが、現状、それで排出されるCO2削減を意識的に行なっているプロジェクトは皆無ではないでしょうか?そこでオフィス移転時のCO2排出ゼロを目指すサービスについてもご提案させていただきます。
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「JP日本郵政グループが目指すCRE戦略−民営化1年後の活動と今後の展開−」(企画-3)
2F 平安
齋藤 隆司:日本郵政株式会社
昨年(2007年)10月に民営化した日本郵政グループ。民営化から1年がたち、新たな動きも出始めている。コンビニとの提携、住宅ローンの導入など、民営化以降新たな事業を展開している。特に、その中で、日本郵政グループにおける不動産事業は、新聞等で常に注目を集めている。昨今では、東京中央郵便局の開発やマンション分譲事業への進出など、立地特性の良い場所に大きな資産を保有する強みを生かしたビジネス展開を図ろうとしている。
そこで本発表では、日本郵政グループのCRE戦略(=不動産戦略)に焦点を当て、その方針及び具体的な事例に基づき、今後、どのような考え方でCRE戦略を推進していくのか、その背景と方向性について発表する。また、PRE(Public Real Estate)とCRE(Corporate Real Estate)両方の経験を踏まえ、関連ビジネスの今後のありようについても、言及したい。
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「病院にこそ必要なFM −アンケート、インタビュー調査概要− 」
「ホスピタリティFM」(研究部会-5)
2F 桃源
毛呂 正俊、桑波 田謙:ヘルスケアFM研究部会
昨年の「病院にこそ必要なFM」の発表では、総論的な紹介を行い、サービス提供施設としての病院の施設整備、運営管理にとって如何にFMが有用であるかを紹介したが、今回は、各論としてアンケート・インタビュー調査の回答の分析、分析結果から得られた考察、そして、インタビュー調査を行った病院で聞かせていただいた様々な有用な意見等を交えながら、建替・増改築事業の問題点、成功事例での取組、「病院FM」の視点による取組方等について具体的に紹介し、改めて病院の施設管理・運営にとってFMが必要であることの再確認をする。
さらに、「FMは、これまで職員の仕事場であるワークプレイスをマネジメントすることに関心を集めてきた傾向があるが、病院のように患者という顧客を迎える施設では顧客を迎えるFM−ホスピタリティFM−が必要である」と考え、当研究部会では、「病院にこそ必要なFM」の延長として「ホスピタリティFM」の研究活動を行うこととした。「ホスピタリティFM」の概念を幾つかの事例も交え紹介する。
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「初心者のためのファシリティマネジメント −FMは楽しい−」(企画-2)
2F 蓬莱
成田 一郎:大成建設株式会社
ファシリティとは何か、なぜファシリティマネジメント(FM)と呼ぶのか、今なぜFMが必要なのか、 FMの目的から効果、FMの基本的考え方、素朴な疑問に答えることからはじめる。そして、つくる側と使う側の発想の違い、現実問題としてファシリティをどのように捉えて進めていくのか、まず最初にやらなければいけないことは何か、そのためにどのような手法があるのかを紹介する。
FMの基本は、無駄なファシリティコストを減らすことである。これはまさに原点であるが、これだけで終わってはFMの本来の力を発揮できていない。携わっている担当者も楽しくない。FMを効果的に進めるには、ファシリティのプラス面を生み出さなければいけない。FMには力がある。FMによって、そこで働く人のモチベーションが上がる、知的生産性や収益にも貢献する、ブランドにも貢献する等々、新たな魅力を生み出していけるのである。さらに、継続的発展をするには、事業継続性を考えることや、将来の変化への対応性が求められる。これらを、総合的に考え、経営にそして社会に貢献する効果的なFMの進め方を解説する。
さらに、具体的なプロジェクトにFMとしてどのように関わり、FMの有効性を発揮し、FMは楽しいと思えるのか、実際の新築プロジェクトのプロセスを通しながら解説する。
FM初心者必見の講演である。
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「森は海の恋人」−鉄が地球温暖化を防ぐ−(特別-2)
5F 小ホール
畠山重篤 :牡蠣の森を慕う会
地球温暖化問題の対策は、化石燃料の使用削減だけが強調されている、しかし、膨大な人口を抱える新興国のモータリゼーションが、これから活発化することを考察すると そのことは不可能と思われる。
CO2を固定化するのは、陸上の植物群であるが実は、海の植物プランクトン、海藻も光合成をしている。
その力が最近の研究で明らかになった。例えば国土の1割の面積(3万8千キロ平方)に海藻を養殖すると今、日本が排出しているCO2を全部吸収する力があるというのだ。
それは、中央を走る山脈の森から鉄分を含む河川水が日本海と太平洋に注いでいるからだという。
温暖化問題の解決には鉄の科学が不可欠である。森と海をつなぐキューピットは鉄だったのである。
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「大学のCRE戦略計画−大学経営のあり方について」(企画-4)
2F 平安
松岡 利昌:株式会社松岡総合研究所
第2回日本ファシリティマネジメント大賞「JFMA賞」優秀FM賞を受賞した国立大学法人名古屋大学。実に、3つのキャンパスで約330棟のビルをかかえ、限られた予算内での施設運営維持管理が大きな課題となっている。メインキャンパスである東山キャンパスだけでもおよそ250棟のビルがあり、これらの不動産群の適正配置と戦略的FMサイクルの継続は必至である。実験施設や農場、カフェテリアやグランドなど特殊施設が多い中、多様なCREをどう取りまとめ、サステナビリティの観点から環境負荷低減に取り組んでいくか。大学経営を私学と国立大学をベンチマークしながら解説していく。
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「ICT技術動向報告とCAFM実例調査報告」(研究部会-2)
2F 福寿
秋山 克己:コンピュータ活用研究部会
昨年の発表に引継ぎ、企業FM担当者にFM領域でのコンピュータ利用活用の実例を紹介し、今後の調査、導入、運用の支援を推進する。また、コンピュータ関連のサービスプロバイダーには、FMで求められているコンピュータ利用の実例を報告し、商品開発のための市場調査の手助けとする。
発表内容
・ICT技術動向報告:GISを利用したFMデータの動向報告。最新NGN動向報告。
・CAFM利用報告:社内利用のCAFM実例報告。最新LCCソフトの実例報告。
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「FM財務評価ハンドブック2009年改訂版の刊行について」(研究部会-6)
2F 桃源
松成 和夫:FM財務評価手法研究部会
2003年に改訂版を発行して以来、5年間が経過したので、その間の新たなFM財務評価関連の課題を取り込んで2009年に『FM財務評価ハンドブック』改訂新版を発行することとした。とくに、第3章施設資産評価は、以下の2点について大幅な改訂としている。@CREやPREとFMとの関わりについて、AJ-SOX法(金融商品取引法)にともなう内部統制とFMとの関わりについて。第3章以外についても一部を見直し、時代に即した内容としている。
同ハンドブックは、今後開催される「FM財務評価手法セミナー」のテキストとして活用される。同時に、ファシリティマネジャー資格試験の受験者や、FMを『総解説ファシリティマネジメント』から一歩進めて実務で展開しようとするFM関係者にも、FMの財務評価に関するよき手引きとなることと確信している。
本発表では、改訂新版となった「FM財務評価ハンドブック」の内容を具体的に紹介する。
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「ビジネスとシンクロする日本HPのCRE」(企画-5)
2F 平安
西崎 泰司:日本ヒューレットパッカード株式会社
2000年計測器部門を切り離し会社分割、2002年コンパックコンピュータとの合併を経て、ビジネスの大きな変化の中で、その変化と同期をとって進めてきたHPのCRE戦略は、東京都内に分散した賃貸中心の拠点立地を改め、自社ビルを建設して集約統合という方向に向かいつつあります。過去の変遷と今後の流れの裏にあるHPのワークプレイスの考え方をビジネスの流れに沿ってお話します。
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「ユニバーサルデザイン・レビュー(設計プロセスへUDを組み込む)」(研究部会-3)
2F 福寿
似内 志朗:ユニバーサルデザイン研究部会
ユニバーサルデザイン・レビューは、建築設計にユニバーサルデザインを組み込む画期的手法です。
ユニバーサルデザイン・レビューとは、建築プロジェクトにおける基本構想・基本計画・基本設計(1/500) ・基本設計(1/200)・実施設計・施工の各段階において、ユニバーサルデザインの視点からの設計の見直し(レビュー)を行うことを意味しています。発注者がプロジェクトを実施するにあたって認識すべきことのひとつは、建築設計者やデザイナーは必ずしもユニバーサルデザインに通じていないという事実です。プロジェクトをユニバーサルデザインにかなったものとするには、新たな管理手法が必要となります。これは設計委託後に設計者に対して要請するのではなく、委託委託前に設計の与条件として設計プロセスに組み込むべきものです。その方が発注者・設計者ともに手戻りがなく、無駄がありません。
注意すべきは、バリアフリー新法・福祉条例などの法規制とユニバーサルデザインの区別です。前者は法律により定められた義務(あるいは努力義務)であり、これを怠ると違法となります。これは遵守事項ですが、設計者にとっては最低限守っていけばよいという認識となりがちです。一方、ユニバーサルデザインは、法的義務を超えたクオリティの創造を目指しています。その達成は、他との比較や主観的な部分に追うことが多いのですが、完結することはありません。何故なら、達成によってもたらされる満足度が次の期待値を生み続けるからです。評価と改善を繰り返すスパイラルなプロセスが、ユニバーサルデザイン・レビュー(以下、UDレビュー)の特徴です。
さて、法的基準を遵守すると言った明確な指標がある場合は、チェックリスト等での評価が容易ですが、ユニバーサルデザインのように「より多くの人がより使いやすい」といった漠とした目標は、チェックリストであらかじめ着地点を定めることが困難です。したがって、「目標地点をあらかじめ定める」ことよりも、「設計プロセスにおいて、よりよい方向へと改善し続けるための仕組み」を持つことが有効です。このために考案されたのがUDレビューです。
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「時代に即したファシリティ評価手法のあり方を提言する-PART2-」(研究部会-7)
2F 桃源
塩川 完也:品質評価研手法研究部会
ファシリティ品質への要求条件は、時代と共に変化している。
最近では、CSR、環境、BCPなどが経営の大きな関心事となっており、ファシリティを取り巻く環境も大きく変化し、それに対応したファシリティ評価手法が求められている。
品質評価手法研究部会では、これらの時代ニーズに対応した品質評価手法の調査研究を継続しているが、昨年の発表に引き続き、時代トレンドに対応したファシリティ品質のあり方、ワークプレイス構築時などFM'erの利用シーンに対応した新しい評価法の提案、評価法の活用方法など、調査研究の一端を紹介する。
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「リニューアルを視野に入れたFM領域の地球温暖化対策」(研究部会-4)
2F 福寿
大島 一夫:エネルギー環境保全マネジメント研究部会
施設からのCO2排出量の総量削減や省エネルギーが求められる中、施設のライフサイクルにわたって責任を持つFMerは、ビルオーナーやオフィスワーカーと協力して地球温暖化対策のための取り組みを行っていく必要がある。一方、FMerはその業務が多岐にわたるようになっており、地球温暖化対策のために適切な行動をとりにくくなっている。特に各種基準への対応や、事務所ビルで増加しているガラス建築、IT機器、マルチ型空調システム等への対応など、これまでとは異なった取り組みが必要になっている。本部会では昨年度よりこれらの課題を明らかにすると共に、FMerの参考となる、国や地方自治体の規制や助成の動向、運営段階におけるエネルギーマネジメント手法、省エネルギーための改修技術、BEMSの運用状況等について調査を進めている。本フォーラムではこれまで議論を行った温室効果ガス削減、省エネルギーのためのマネジメント手法について報告する。
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「キャンパスFMガイドブック2008の紹介」(研究部会-8)
2F 桃源
藤村 達雄:キャンパスFM研究部会
キャンパスFMガイドブックは、戦略的経営を展開して行こうとする大学において施設管理運営を実施する方々に、必要な知識・技術・ツール等を提供し、如何に行動すれば教育研究を継続させ大学を発展させることができるかを気付かせ、更なる愛校心・信念を醸成することで、業務への自信と満足感を発現させることを目指して編集をしている。
発表では、このガイドブックの目次立て〔プロローグ・第1章大学の現状と課題・第2章大学経営支援・第3章キャンパスFMの体系化・第4章キャンパスFMの進め方・第5章キャンパスFMに必要なスキル・第6章キャンパスFMの狙い・エピローグ・参考 事例研究等〕に従って、その内容を紹介する。
第3章では、「人事管理体系」の節の中で、人事考査・人員配置・モチベーション管理・キャリア開発に言及し、職務と職能を明確にするために職務分析が必要なことを提案する。この職務と職能の視点から、第4章・第5章を整理し、如何に行動すればよいかを提示する。
さらに、第6章キャンパスFMの狙いでは、顧客満足度向上、知識創造空間等について、言及する。
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ネットワーキングパーティ・JFMA賞授賞祝賀会
2F 瑞雲
スケジュール 2月10日
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「低炭素社会実現のためのパブリックFM」(研究部会-15)
5F 小ホール
清水 博:公共施設FM研究部会
政府は「環境モデル都市」6都市を選定し、統合アプローチによる温暖化ガスの大幅な削減の先導モデルを支援し、国内外における普及を図ろうとしています。また国土交通省において今年度は35都市が「エコまちづくり」事業に選定され、環境省や経済産業省も含め、国家戦略として低炭素社会の実現に向け取り組んでいる状況です。
一方、国際的な自治体連合組織であるイクレイでは日本事務所が設立され、複数の先進的地方公共団体が会員として参加しています。また、「環境自治体会議」に加盟する地方公共団体も増えてきており、住民が参加して地域環境を保全する仕組みも出現してきています。
本講演では、こうした各地方公共団体における環境問題への取り組みの現状を概観すると共に、そのフロントランナーである横浜市と北九州市の「環境モデル都市」の取り組みの最新情報をメインに取り上げ、環境政策の最前線と、その実現の中でファシリティマネジメントが貢献できることやその課題について紹介いたします。
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「環境配慮型経営とエコワークスタイル」(一般-4)
2F 瑞雲
中山 裕美:コクヨオフィスシステム株式会社
近年様々なシーンで環境配慮(CO2削減)が注目されている。企業活動も例外ではなく環境配慮型の経営は企業存続のための社会的使命となった。オフィスにおいては法改正などもあり緊急に対処しなければならない状況にあるが、テナントオフィスに入居している企業は省エネ機器の導入に限界がある。
そこで、今回はワーカーの"エコワークスタイル"に注目し、ワークスタイル変革で取り組むことができる環境配慮の事例を紹介する。ワークスタイルをエコ視点で捉えなおすことで、企業の抱える他の課題と合わせて複合的に見直すことのできるソリューションを見つけていくこともできる。事例を交えながらいくつかのワークスタイルを紹介し、これからのエコワークスタイルの方向性を分析する。
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「FMにおける運営維持業務の改革」満足のケーススタディ−その2−(研究部会-9)
2F 福寿
吉瀬 茂:運営維持手法研究部会
『FMにおける運営維持業務の改革プラン』として、満足度調査の結果を踏まえ、『ユーザーの視点に立ったファシリティ運営維持の業務とその定量的評価に関する提案』をテーマとして取組んでいる内容を紹介します。
具体的にはオフィスを対象に「オフィスワーカー」「テナントオーナー」「ビルオーナー」への満足度調査の実施と分析・評価から問題点などを解明し、それぞれが納得感を持てるポイントを探りだすことで、オフィスファシリティにおける最善(The Best Practice)の評価方法を目指す取組み内容と今後の課題について紹介します。
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「マンション・社宅等の管理コスト削減と品質維持手法」(一般-10)
2F 桃源
木村 圭介:株式会社FMシステム
一般的に不動産会社の主な業務は、開発、仲介、管理の3つに大別される。
昨今の不動産不況によって、「開発」関連業務は大幅に減り、「管理」業務で利益を稼ぐ動きが活発になり始めた。また、「仲介」の売り上げを伸ばすために不動産の台帳情報の整備の重要性も認識されるようになった。
不動産会社の管理業務のシステム化によりより少ない人員で業務を円滑にこなし、利益を生み出す取り組みをご紹介する。
具体的には、障害受付対応業務や工事進捗管理業務、点検業務などで、さまざまなシステム化の工夫により一人当たりの処理能力が倍近く向上した。
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「オフィスのユニバーサルデザイン総合評価手法の研究開発」(一般-15)
2F 蓬莱
沢田 英一:清水建設株式会社
オフィスのユニバーサルデザイン総合評価手法の考え方,および枠組みを提案するとともに,評価項目,評価尺度, AHP(Analytic Hierarchy Process)による重み係数の設定方法,および,指標化手法に関して報告する.評価の枠組みに関しては,オフィスだけでなく,病院や商業施設など他用途にも応用できる柔軟な評価構造とした.また,評価項目は,バリアフリー新法の他に,バリアフリー条例にも対応し,地域性に配慮した.さらに,短時間で評価できる「簡易版」を紹介する.「簡易版」は,1時間程度で実施することができ,施設のUD上の問題点を短時間で把握することが可能となる.「簡易版」および「詳細版」をオフィスビルに適用し,その活用可能性を検討した結果,総合的および機能的にオフィスのUD性能を評価できることがわかった.発表では,事例を交えて,既存オフィスだけでなく,設計案のUD評価に対しても有効であることを報告したい.
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「パブリックFMの導入・実践ガイド」(研究部会-10)
2F 福寿
萩原 芳孝:公共施設FM研究部会
当部会では昨年10月に、部会報告書として「パブリックFM実践ガイドブック」を編集・発行いたしました。
それをベースとしまして、北海道を皮切りにこれまで、北九州市、関西(大阪府)、国土交通大学校、そして青森県と各地で「パブリックFM」の講演を行って参りました。本講演はその集大成という位置付けになります。
本年は行政改革推進法等により公会計の整備と情報開示、資産及び債務改革の方向性と具体的な施策を策定しなければならない期限年でもあり、未曾有の経済不況と財政難のなかで、地方分権改革議論も高まりつつあり、道州制移行をにらみながら、まさに"全体最適"の視点をもった「パブリックFM」の実践が不可欠な状況です
本講演では、青森県の成功例を踏まえた"FM導入・実践プロセスモデル"の紹介を中心とし、そのための組織づくりの肝や人材確保と育成のコツ、トップの関与の仕方、FMべからず集、等々、実例を交えながらわかりやすくFM実践のノウハウを紹介いたします。
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「MicrosoftにおけるFMの取り組みII」(一般-11)
2F 桃源
長坂 将光:マイクロソフト株式会社
平成18年度にNOPAおよび経済産業省の研究にて行われたクリエイティブオフィスまた平成19年度に同じく行われたクリエイティブオフィス2.0がどのように第20回の日経ニューオフィス賞を受賞したオフィスの中にプログラミングされているか、またFMの手法を導入して運用されているかなどを改めて検証を行い過去に下した判断の妥当性や改善点を参加者と共有を行いう。
また現在行っているプロジェクトの最新の動向や取組などをもとに今後のオフィスの場としての方向性やマイクロソフトのITインフラの元にどのような場を作り,人が働き、コミュニケーションをとり生産性を上げクリエイティビティの高い働き方をしているか数々の実例やどのようにプログラミングを行っていっているかを軸に発表を行う。
また 海外の先進的な100%フリーアドレスのオフィスの事例や国内のFM手法など実例を踏まえ参加者と情報共有を行える発表の場としたい。
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「環境重視でイノベーションを加速するFM戦略」(一般-6)
2F 瑞雲
林 賢:コクヨオフィスシステム株式会社
サスティナブルな社会形成に連なる環境経営とイノベーティブな人材育成を加速させる知的資産経営へのシフトはファシリティマネージャーにとっても自社のFM戦略立案上の重要な取り組み課題となっている。これらの経営戦略課題をFM戦略課題の要素にブレークダウンし、ワーカーのあるべきワークスタイルから"エコ・クリエイティブ"マインドを醸成する"加速器"としてオフィス改革した事例を紹介。経営者の皆様が留意すべき新たな視点の提言に加え、ファシリティマネジャーの皆様へもオフィス構築のワークフローについて知識創造視点で考察した内容を提案する。
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「公共施設資産を次世代に継承するファシリティマネジメントの提言」(企画-8)
2F 平安
板谷 敏正:プロパティデータバンク株式会社、JFMA・CRE/PRE小委員会
今日、我が国は人口減少や世界の先進国でも類をみない急激な高齢化や若年人口の減少などまでに経験したことのない新しい局面に突入しても進展しています。これらの大きな変化は、我が国の経済社会に大きな影響を与えることが懸念されていますが、同時に公共施設などの社会資本ストックにも大きな影響を与えると考えられます。社会資本ストックは地域に偏在するとともに、地域社会の利便性や国民生活を支える目的を持ち、容易に移転できるものでもありません。また、労働者人口の減少は社会資本整備に対する財政上の制約が一層強まるものと考えられ、抜本的な対応策が求められます。また、年月の経過に伴い社会資本ストック自体の急速な「高齢化」も進み、これに対応するために必要な維持更新費用は新たな負担として顕在化することは確実です。
本提言は、これら社会資本ストックの内の公共施設を対象に、今後の日本の人口構成に対応した良質なストックの維持と継承を目的に、用途転換や統廃合などによる総量の調整、設備などの更新による長寿命化や民間との共同利用など、様々な方策について提案するものであります。
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「JFMA 2007年FMベンチマーク調査結果概要とソニー株式会社での活用事例報告」(研究部会-11)
2F 福寿
小林 茂良、熊谷比斗史、伊藤砂智子:ベンチマークデータセンター
1)2007年に実施したJFMA FMベンチマーク調査の概要:調査方法、回答状況(データ群の背景、素性等)の報告。報告書は、2008年5月より販売開始、現在も販売中。
2)アンケート調査票への回答に当たって、数値データ収集方法・ノウハウの紹介、及びデータ活用に関するソニー株式会社における事例の紹介。
3)JFMA FMベンチマーク調査活動の全体構造の解説と次年度調査にあたり更なる充実をめざしセミナー参加者、所属団体におけるFMデータ類把握の勧め。
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「ワークスタイル変革を目指したワークプレイスづくり −日本オラクルのワークプレイス戦略−」(一般-12)
2F 桃源
川端 康浩:日本オラクル株式会社
溝上 裕二:ジョンソンコントロールズ株式会社
昨今、企業を取り巻くビジネス環境の変化は激しく、各企業はその変化に柔軟に対応し、的確なアウトプットを提供できる仕組みやワークスタイルの改革が必須となっている。本発表は、このワークスタイル改革を支える「場」としてのワークプレイスづくりを目指した「日本オラクルのワークプレイス戦略」を題材に、ワークスタイル変革を進めるワークプレイスのあり方やポイント、具体的なつくり方について実践内容をもとに説明する。また、そのワークスプレイスを構築するためのプログラミングの方法や設計内容、運用のしくみ等を、プロジェクトの最初の段階から入居後評価までの実施内容を体系的に解説する。
さらに、ワークスタイル改革を支えるワークプレイスづくりを行う場合の全体的な課題を整理するとともに、今後の進展の方向性についても言及する。
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「FMからみた戦史『FM戦略的に見るミッドウェー海戦の敗因』」(一般-16)
2F 蓬莱
上倉 秀之:株式会社セノン
業務用施設を考える場合の「現在の技術で将来の運用に耐える」「陳腐化対策・維持メンテナンスが不可欠」「組織の戦略と運用に活用度が左右される」「危機管理が重要」などの項目は、巨大建造物である航空母艦などの軍艦と共通する項目が多い。また、企業組織における「経営理念」「経営戦略」と「FM戦略」「中長期実行計画」は、戦争時における「国家戦略」と「海軍戦略」「建艦計画」などと対応させ考察することができる。
このことから、太平洋戦争のターニングポイントとして名高い「ミッドウェー海戦」を題材として、日米両海軍の戦前の基本戦略、真珠湾攻撃以降の戦略変換、日米両国空母の構造上の相違点、ダメージコントロールにおける優劣を比較検討する。「魔の5分間」や「偵察の失敗」と言われている「ミッドウェー海戦」の敗因が、実はFM的な部分の相違にあることを明らかにし、長期的視点とトータルバランスの重要性を訴える。
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「建物生涯における維持管理技術の取り組み手法」(一般-7)
2F 瑞雲
安蘇 秀徳:東京美装興業株式会社
建物の施設管理者は、保守保全といった管理業務のみならず建物の営業面や収支面を含めた全般を指すものである、そのためにも建物の開発計画において維持管理者は建物の企画、設計の段階から参画し維持管理費の削減、管理しやすい建物を造り上げ事が重要である。又これらに加え最近、環境配慮建物(CASBEE)への関心が高まりつつありこれらを踏まえ建物の維持管理者は、維持管理から考えた省エネ、CO2削減のVE提案を行い、又これらの施設を持続的な管理も必要になってくる。 米国においては環境配慮型不動産に対する市場の関心が高く、環境配慮手法であるLEEDは普及している、LEEDの評価を認証取得したオフィスビルへのテナント需要やオーナーの取得意は有るといわれている、多少イニシャルコストが高くても省エネによるランニングコストの削減、CO2削減による評価などの効果が考えられる。一方日本においては、環境配慮手法、CASBEEの認知度が最近高まりつつある、これらを含め建物の維持管理者は、設計の段階から参画し、設計→施工→竣工→建物運営の各段階での建物の生涯の一連の流れの中での建物維持管理の手法について述べる。
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「公共建築における戦略的な施設投資のための基礎的研究」(企画-9)
2F 平安
山本 康友:東京都財務局
本研究では、全国の公共建築量について、調査に基づきその詳細を明らかにし、公共建築の中でも重要な役目を担っており、かつ、量的にも多い、庁舎、教育施設および医療施設について、施設投資の詳細な分析を行った。
公共建築ストックへの施設投資の分析では、経年、工事間隔、初期投資、建築工事と設備工事の関係などの観点から特徴を捉え、特に、用途の特徴、社会状況あるいは財政状況の影響などを明らかにした。また、公共建築は、人口が300万人を超えると施設投資の効果が安定すること、用途別の施設投資の初期投資金額は、学校における設備工事費割合は増大傾向にあり、今後、庁舎と学校の設備工事費割合の差が小さくなっていくことや庁舎建築では年当たりの改修工事費は、新築工事費の1/34〜1/44を目途とすることなどを明らかにしている。
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「会社が変わるオフィスのつくりかた」(一般-13)
2F 桃源
小澤 清彦:株式会社ミダス
モバイルワークの実践とチームワークによる知識創造が必須となりつつあるビジネスシーンにおいて、業務活動のハブおよび交流の場としてのオフィス機能に対する期待が高まっている。こうした状況を踏まえて、現在一般化しつつあるオープンオフィスやフリーアドレスというワークプレース戦略がコミュニケーションの活性化や知識ネットワークの形成という成果をあげるために対応すべき以下の課題を組織生態学の観点から解説する。
@ オープンオフィスにおいて、意味のある交流と気を紛らわせずに働ける環境をどのように実現するか。
A フリーアドレスにおいて、個人とチームのパフォーマンスをどうバランスさせるか。
B 新たなワークプレース戦略を展開する上で社員の参加意識をどう高めるか。
最後に、広告代理店、大広東京本社の事例を取り上げ、具体的にどのようなソリューションが採用され、どう会社が変わったかを紹介する。
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「駅ビル群エリアマネージメントサービスの拡大」(一般-15)
2F 蓬莱
田沼 大:ジェイアール東日本ビルテック株式会社
エリアマネージメントサービスの紹介 (FMの活用事例として)
@ジェイアール東日本ビルテックの業務概要
Aジェイアール東日本ビルテックのシエアードサービス概要
Bジェイアール東日本ビルテックを取り巻くジェイアール東日本グループのエネルギー環境
Cジェイアール東日本ビルテックのエネルギーマネージメント製品群の紹介
Dエリアマネージメントサービスの構造
(@)NEDO補助金の有効活用
(A)老旧化取替工事・OPEN化改修工事・省エネ工事/BEMS・web通信に依る群管理の具現化
(B)人員配置の効率化
Eエリアマネージメントサービスの成果と今後の展望
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「建築都市の賦活・更新と環境配慮改修−首都大学東京21世紀COEプログラムの成果より−」(特別-5)
5F 小ホール
須永 修通:首都大学東京
「20世紀後半の莫大な建築ストックを、その活性を維持しつつ恒常的に更新するためには、20世紀後半の「ものづくり」型の都市・建築工学には限界があり、従来とは異なる新しい枠組みを持った、「ものいかし」型の技術体系の構築が必要である。さらに、このような技術を持った人材が、教育研究機関のみならず、広く実社会で高度専門実務家として活躍する必要がある。(報告書抜粋)」という観点から行った,首都大学東京(建築学専攻)の21世紀COEプログラムの概要と成果を示す。
前半で,本プログラムの目的や方法,成果などの全体像を述べる。後半は,その中から講演者がたずさわった環境に配慮した改修プロジェクト(断熱や天井冷房など)を紹介するとともに,建築の各分野間の連携(特に,建築家[意匠]と環境設備家)の重要性を述べる。
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「地球環境との共生に向けた日本郵政グループのFM」(一般-8)
2F 瑞雲
奥村 潤、土田 真一郎:日本郵政株式会社
日本郵政グループは、持株会社である日本郵政鰍フもと、事業会社である郵便事業梶A郵便局梶A鰍艪、ちょ銀行、鰍ゥんぽ生命保険の5社でグループを構成しており、全国約2万4千局の郵便局を始めとした大規模な施設群を有している。
日本郵政鰍bRE部門FM部では、日本郵政グループ各社のファシリティマネジメント業務の推進を担当しているが、郵政省、郵政事業庁、日本郵政公社、日本郵政グループと、組織形態が変化する中で、地球環境保全への取り組みを継続的に実践してきた。今回は、これまでの取り組みを中心に発表する。
(1)省エネルギー・省資源に関する環境技術の導入
国府津、津和野、曽木郵便局(省エネルギー+環境共生)、呼人、鞆郵便局(ゼロエネルギー)
(2)施設面での環境教育や意識啓発活動への取り組み
省エネ診断及び改善の実践、省エネ活動の実践、施設ユーザーサービス向上施策の実践
(3)現在の取組み
情報システム導入に伴う施設使用効率化及びアセットのスリム化による環境負荷低減の実践等
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「武蔵野市における計画的な施設整備」(企画-10)
2F 平安
堀内 誠:武蔵野市役所
本市の市有建物は、約160棟33万uのストックがある。このうち、築後30年を越えるものが約65棟12万uに達する。特に昭和40年代を中心に建設された学校施設を考えると、その改築時期が集中することとなり、財政に多大な影響を及ぼすこととなる。また、環境保全の面からも可能な限り既存ストックを改修しながら延命利用していくことが肝要である。本市では、FM導入前の施設改修は施設主管課の考え一つで実施してきたが、計画性、合理性、公平性に欠けるところがあった。また、施設の性能・機能に大きな影響を持つ部位や機器に不都合が発生した場合、事後保全では施設の機能や市民サービスが低下することも考えられ、予防保全への転換も求められた。
そこで施設整備の方針を庁内委員会で検討し、まずは安全性能の一つである耐震整備と劣化保全整備から手がけ、その後福祉環境整備、環境性能整備、利用者満足度を向上させる整備などへ展開していくこととされた。市長・議会の理解を得た上で、組織改正も行い、我々施設整備を担当する部署が財務部門に編入されることにより、企画・財政と一体となった施設整備を立案していくこととなった。耐震整備については、平成21年度に完了する。劣化保全整備については、職員による定期点検を基礎に、平成17年度より事業化して計画的に実施している。今後は更にいろいろな側面での施設整備に取り組んでいく所存である。
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「経営に貢献する次世代FM戦略−FMのパラダイムシフト(その3)」(研究部会-13)
2F 福寿
高藤 眞澄:FM戦略企画研究部会
経営に貢献するFM戦略のあり方を明確にすべく、これまでに経営資源の主要な3つの財(「人財・組織」「知財・情報」「施設・環境」)に関して幅広くFM戦略を企画・立案・分析・評価するツールとして「FM戦略経営フレームワーク」を提案し、その有効性と可能性を検討してきた。今回は、最近の企業等の経営目標において重視される「組織における知識創造力と人間力」をテーマに、FM戦略の進め方や3つの財に関するマネジメントのあり方などについて具体的に検討して内容を提示する。
1)次世代FM戦略のための「FM戦略経営フレームワーク」の概要:3つの財における各施策とKPI
2)企業等の継続性・競争力の泉としての「組織における知識創造力と人間力」の重要性
3)「組織における知識創造力と人間力」を支える主要ファクターの抽出:FM戦略の具体的テーマへの展開
4)上記の具体的テーマに関する専門家の意見(概要紹介)と部会見解の整理
5)まとめと今後の課題
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「FMコンサルティングビジネスの現状と今後について」(一般-14)
2F 桃源
藤澤 順次:(株)NTTファシリティーズ
FMビジネスを取巻く最近の市場変化とそれらを捉えたNTTファシリティーズにおけるFMコンサルティングビジネスについて紹介する。金商法の改正によるファシリティ資産の管理の重要性の高まりと、それに対応するファシリティ管理の方法、ITの活用について実際の取り組みについて説明する。さらに、大規模施設におけるファシリティマネジメント導入の考え方についてコンセプトを中心に紹介する。また、ここ数年話題となっている事業継続についてファシリティ部門として対応すべき内容について実際のコンサルティング事例などを紹介しながら説明する。
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「発注者と受注者のニーズギャップ事例10 〜ユーザーが望むFM〜」(一般-18)
2F 蓬莱
JFMAユーザー懇談会
日本企業や団体において、FM業務の発注担当者(ファシリティマネジャー)は多くの場合、企業の総務や財務など他の業務も兼務しており、欧米のレベルから見れば素人同然かもしれません。
そうしたFM担当者が、真に何に困り、何を望んでいるかを、知る機会はありますか?
もちろん、インハウスのファシリティマネジャーのプロフェッショナル化、ファシリティマネジャーとしての職能確立も必要ですが、その一方で、知識と事例経験の豊富なFMサプライヤーの方々にこうした実情を伝え、ユーザーのニーズに応じた的確な提案をいただくことが、発注者と受注者のニーズを一致させ、より良い関係をつくる第一歩であると、私たちは考えます。
本セミナーでは、ニーズギャップの10事例を取り上げ、インハウスのファシリティマネジャーとサプライヤーの理想的な関係について考えたいと思います。
(付記)
JFMAユーザー懇談会とは、JFMAの下で現役の総務担当者や経験者の有志が集まり、お互いに抱えている様々な課題や悩みついて、本音で相談できる「場」を創り、事例発表、現場視察、意見交換等を行う勉強会です。
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「環境配慮型オフィス改革によるブランド向上」(一般-9)
2F 瑞雲
藤木 武史:コクヨオフィスシステム株式会社
地球資源の枯渇、そして温暖化という形で、近代社会のあり方は大きな岐路に立たされている、「福田ビジョン」でも2050年には温暖化ガスの排出量を少なくとも半減させることを目標に掲げている。昨今では企業レベルではもちろんのこと消費者視点でも環境対策に対して多くの取り組みが行なわれている。しかし「働く場」としてのオフィス(事務所)は首都圏での高層ビル建築ラッシュと比例して排出量は1990年比較で39.5%の増加傾向にある。省エネ法の改正等で改善の方向にはあるが工場のように生産物がハードのみとは限らないオフィスでのCo2排出削減は照明や空調、OA設備の是正だけで目標レベルに到達する事は困難である。一番重要な要素は言うまでもなく働く場を構成している人(社員)の変革であり、変革を起こすためにはワークスペースで促せるしかけを起こすことである。
本セミナーでは「働く人」にフォーカスをあてて温暖化ガスを継続的に削減し、ワーカーもより働きやすく、快適なオフィススペース作りを事例の紹介を行いながら説明する。
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「先進企業のワークプレイス戦略からみる企業経営と知識創造」(研究部会-14)
2F 福寿
齋藤 敦子:オフィス・ワークプレイスの知的生産性研究部会
オフィス・ワークプレイスの知的生産性部会の発足にともない、研究活動のスタートとして現状のワークプレイスの検証を行う。この20年でオフィスの役割は情報処理の場から知識創造の場へと大きく進化した。その背景を振り返りながら、本部会のテーマである知的生産性にふれながら課題を整理していく。今、なぜ知的生産性なのか。政治・経済・社会がめまぐるしく変化する中で、企業にとって価値創造と成長は最も重要な課題であることは言うまでもない。本部会では知的生産性とワークプレイスの関係を明らかにし、現場で活用するためのフレームや指標作りを目指す。今回の発表は研究活動の一環として、知的生産性をテーマにワークプレイス戦略を構築・実践している企業事例を紹介し、戦略の実現性やその効果などを紐解いていく。そして、経営層への事後インタビューも交えて見えてきた事実から、今後の研究活動のヴィジョンについて話を進めていく。
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「高機能検索におけるWebデータ管理サービス −ドキュメントマネジメントのパラダイムシフト−」 (一般-17)
2F 蓬莱
景山 治:広沢電機工業株式会社
広沢電機工業株式会社は、制御盤を製作するメーカーである。この設計・製造業務の中で設計図面などのドキュメントが多数作成され、また、製品メンテナンスに利用されている。弊社では、20年前よりこれらの電子化に取り組んできた。その管理と運用の経験から、ドキュメントマネジメントのパラダイムシフトとして新しい考え方を提案する。
従来の文書管理に多い、データベースへのキーワード登録を個々に行い検索環境を完備させていく方式をではなく、紙媒体をスキャニングするだけでイメージデータとテキストデータを同時に保存できるといった画期的な技術をバックグラウンドとしている。
JFMAプレゼンでは発表を控えたが、このパラダイムシフトを実現するためのサービス(サービス名:Foranosフォラノス)を別紙にて紹介する。
@SaaSの利用
・必要な時にいつでも検索・閲覧・出力することができる利便性
・保管スペースやシステムの管理要員が不要となるコスト削減
Aデジタルデータ構築のアウトソーシング
・データ作成が簡単にできることによってデータ構築のアウトソーシングが容易
B高機能検索
・真の利用を考慮して検索の速さにこだわった。
・全文検索による検索結果の再現性アップ
弊社は、foranosフォラノスで、Net環境があればいつでも何処でもファイルを共有して、快適な作業環境の提供に貢献できるシステムを提案する。
※セミナーのタイトル・講師は変更になることがございます。