FM戦略企画研究部会 (SCM02)  【マネジメント研究】

持続可能なまちづくりという視座からFM戦略を考える 部会長
部会長:髙藤 眞澄
T-FMコラボレーションLab.代表
一級建築士
認定ファシリティマネジャー
●keywords●
まちづくり / SDGs未来都市 / SX / 地域評価指標・評価ツール / トリプルボトムライン(3面評価) / 幸福度 / 公民連携 / 公共施設マネジメント / Park-PFI / エリアマネジメント / レジリエンス / レジリエントシティ / 防災 / 災害関連死
 
サマリー 前回の部会紹介版R5から以降の3年(2022〜2024年)の部会活動の概略を表した。
当期間の一貫したメインテーマは「持続可能性を高める都市・地域経営とそのFM戦略」で、まちづくりを対象に、外部識者の講演を得るなど関連情報の探求・深耕を行っている。年ごとに、SDGs・SX・レジリエンスなど時代が示唆する概念を掛け合わせ、FMに資する情報発信に努めている。
活動内容 部会は毎月1 回(オンライン、年12 回)、会員による資料発表や外部の専門家によるオンライン講演※などを基に意見交換・情報交換を行っている。
(※オンライン講演は内容により他の調査研究部会にも紹介しており、2022〜2024年の3年間では10回開催し、依頼した講師の方の内訳は大学関係5、民間企業5)。

※定例会開催日程(原則) 第4木曜日15:00〜17:00、月1回
成 果 FMにおける重要なプレーヤーである「地方自治体」を取り上げ、特に「課題が山積する社会環境下での都市・地域の持続可能性」に焦点を当て、これに係る戦略的アプローチに資するさまざまな視点や事例について、毎年のファシリティマネジメントフォーラムおよび秋季の初心者向け講座において発表している。ジャーナルR6では、SXへの取り組み事例から今後のまちづくり戦略のヒントを提供した。
※研究成果の詳細を閲覧することが可能です: 「研究成果 他」の項目へ
メンバー 部会長:髙藤 眞澄(T-FMコラボレーションLab.)
部会員:安蘓 秀徳(個人) 鎌田 佳子(ザイマックス不動産総合研究所) 
    上倉 秀之(FM防災Lab) 小永井 耕一(東京都環境公社) 重富 賢太郎(個人) 
    塚田 敏彦(NTTアーバンソリューションズ総合研究所) 野呂 弘子(日本郵政) 
    原山 坦(個人) 宮下 昌展(エムケイ興産) 山下 哲雄(物と事の作業室)
事務局:天津 健太郎(JFMA)

2025年度のテーマと活動内容 【活動計画】

メインテーマ

「持続可能性を高める都市経営とそのFM戦略」の基本認識のもと持続可能な都市の具体的要件・取り組み事例の研究と持続可能なまちづくりへの知見を広く収集して、今後の目指すまちづくりの姿とその実現に資するとともに、研究プロセスにおいては、様々な都市経営経営データ収集・分析を重点にして、都市経営におけるEBPMの可能性を研究する。

活動計画

【背景】
持続可能性は多様な価値を統合した概念でまちづくりを進める上でも多様な施策、取組みが求められる。都市のSDGsへの取り組み事例において、同じターゲットでも取り組み施策は違っているだろう。個別の分析評価が必要である。
都市経営においても同様であり、世界の都市はサステナビリティを目指すところは同じとしても、レジリエンス向上のための気候変動対策や社会・経済政策は異なり,.都市づくり事例研究の基本的視点である。
【研究成果】
高度経済成長期以降の地域経済の減速・停滞、少子高齢化、人口減少 などより地方都市の縮退状況や再生・活性化に向けたまちづくりを見てきた。これからの都市経営を考えるためにも、これまでの研究成果を再整理することは、有益であろう。また、情報発信にもつなげたい。
【研究サブテーマ】
今後の研究においては、都市経営や都市づくりのあらたな動きに注目して検討する。都市のDX化、生成AIの可能性と都市づくり、都市評価システムの活用など。都市評価システムは様々な提案されているので、各評価システムの特徴を整理し、活用方法と効果を検討する。可能であれば、公共施設マネジメントによる公共施設整備に伴う「新たな拠点形成」がまちづくりに影響を及ぼす、活性化効果を生む事例を通じて、その要件を見ていきたい。
【研究部会活動】
毎月1回の部会開催:文献・資料等による事例研究や専門家等の講演を交えて、情報収集・意見交換・自主研究を基本として行うとともに、部会間連携、外部団体連携(建築学会・士会)、情報発信を進める。
 

2024年度のテーマと活動内容 【活動実績】

メインテーマ

「持続可能性を高める都市経営とそのFM戦略」の基本認識のもと持続可能なまちづくりの具体的要件を明らかにする。

活動報告

【背景】
大規模地震に頻?に直面する状況の中で、世界の国々はSDGsの地域課題に対応した多面的な取組みを進めているが、持続可能なまちづくりを進める上でさらに多様な施策を統合的に、取組む必要があろう。私たちは、近年、注目されている「レジリエンス(圧倒的な外力に対してしなやかに対応する能力)」の獲得を目指して研究を進めてきた。世界のSDGsへの取り組み・進捗を評価している非営利組織Sustainable Development Solutions Network(SDSNと略す)は毎年、2023年はSDGs実現の2030年までの中間点として、現状と目標のギャップを示す中間報告書「HALFWAY TO 2030」も公表した。当部会では、これらのレポートを基に日本の自治体の取組状況を確認すると共にレジリエンスを獲得する要件について検討する。特にまちづくりのレジリエンスの視点は、能登半島大地震(2024)、熊本地震(2016)東日本大震災(2011)、阪神淡路大震災(1995)と遡りながら早期復旧復興への教訓等を収集することからはじめた。

【研究サブテーマ】
1.SDSNの2023報告書、中間報告書「HALFWAY TO 2030」の検討
2.SDGs未来都市等の状況確認、SDGsと防災まちづくりの状況
3.被災地における早期復旧復興へ要因と学ぶ教訓
【研究活動(部会)】
毎月1回の部会開催:文献・資料等による事例研究や専門家等の講演を交えて、情報収集・意見交換・自主研究を行った。
[2024年]
・4/25(木)部外講師講演:
 国連地域開発センター(UNCRD)、大日本ダイヤコンサルタント株式会社講演
・5/23(木)6/27(木)7/25(木)
 自主研究:都市のレジリエンス、地域のレジリエンス、SDGsと災害
・8/29(木)部外講師講演:新潟大教授 榛沢様「安全な避難と避難施設」
・10/1(火)10/24(木) 11/28(木)自主研究:
 地域のレジリエンス、SDGsと災害
・12/10(木)部外講師講演増田様「都市のレジリエンス」
[2025年]
・1/15(水)部内講師講演・熊倉様「能登半島地震の被害判定を経験」
・2/20(木)3/19(水) 2025年度方針、建築協会SDGs関連
・3/19(水)2025年度方針、建築協会SDGs関連
 

研究成果 他 

ファシリティマネジメントフォーラム ※ JJ:JFMA機関誌「JFMA JOURNAL」掲載

FM初心者向け秋の18講座・FM秋の夜学校(調査研究部会公開セミナー)

書籍・報告書 他