FM戦略企画研究部会 (SCM02)  【マネジメント研究】

「まちづくりにおける持続可能性とFM戦略」をテーマに、持続可能性につながるSX、DX、地域課題等を示すデータとEBPMなどに取り組む事例研究 部会長
部会長:髙藤 眞澄
T-FMコラボレーションLab.代表
一級建築士
認定ファシリティマネジャー
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まちづくりとSDGs:SDGsへの対応をテコに地域課題を包括的に捉え解決策を検討することにより持続可能性が高まる。
EBPMの推進:データを基礎に地域課題や情報の共有化を促進し、施策検討プロセスの可視化を検討する。
 
サマリー 「まちづくりにおける持続可能性とFM戦略」に関して、先ずは持続可能性が意味することを明らかにし、その代表として、SX,DX,GXの事例を研究する。
SXの事例として、下川町、神山町に注目する、小さな自治体でありながら他の地域にない地域価値の創出を続けている。そのエンジンを確認したい。
DXは、SXに進む前段階としての取組みに位置づけられるが、単なるデータベース化ではなく、まちのサービス機能とリンクし、生活を支援し変革をしてウェルビーイングを向上させる「データ活用」をベースとする。
GXは、まちの物理的空間のデザインと空間利用が主となる課題であるが、地域環境、景観、災害時の避難と防災・減災の施策にもつながる「まちのレジリエンス」を形成する。
活動内容 「まちづくりにおける持続可能性とFM戦略」をメインテーマのもと、SXの事例、DXの事例、GXの事例について先進の適切な事例を探すとともに、達成している内容を確認する。部会は原則1回/月の頻度にて開催。各サブテーマに関しては、3〜4回程度で一区切りをつけるべく部会での意見交換を優先の上、第1回目テーマに関する概要、第2回目専門家によるテーマ解説と成果予測、第3〜4回目「まちづくりにおける持続可能性とFM戦略」について、部会の見解を整理する。テーマ内容によって他の研究部会にも関連のある場合には、合同部会なども開催する。
部会開催は、現状はオンライン利用にて実施している。今後も、オンライン利用を継続する予定である。

※定例会開催日程(原則) 第4木曜日15:00〜17:00、月1回
成 果 JFMA の公式イベントであるファシリティマネジメント大会、秋の夜学校等、には必ず成果報告のつもりで部会の研究成果をベースとした成果報告を行っている。また、JFMAジャーナルへの投稿なども活動成果の報告として実施している。
※研究成果の詳細を閲覧することが可能です: 「研究成果 他」の項目へ
メンバー 部会長:髙藤 眞澄(T-FMコラボレーションLab.)
部会員:安蘓 秀徳(東京美装興業) 上倉 秀之(FM 防災 Lab) 木村 稔(ナイキ) 
    黒島 利之(パーソルテンプスタッフ) 小永井 耕一(東京都環境公社)
    重富 賢太郎(個人) 塚田 敏彦(NTTアーバンソリューションズ総合研究所)
    野呂 弘子(日本郵政) 萩原 芳孝(久米設計) 原山 坦(原山総合研究所)
    宮下 昌展(エムケイ興産) 吉田 淳・鎌田 佳子(ザイマックス不動産総合研究所)
事務局:天津 健太郎(JFMA)

2023年度のテーマと活動内容 【活動計画】

メインテーマ

事例に学ぶ「新たなまちづくり戦略」への視点 ― データ活用(DX)・公民連携

活動計画

【背景・狙い】
近年、特に地方の自治体は急速な人口減少や少子高齢化に直面するとともに、各自治体の置かれている状況による様々な地域課題・社会課題のへの対応を迫られ、必ずしも人材や能力が充分とは言えない状況の下で懸命なまちづくりに向けた取組みを行っているところも多い。国の支援を受けてSDGs未来都市への取組みを推進している自治体も年々増加してきている。また、自治体や地域の独自の様々な取組を展開しているところも少なくない。そこで、様々な事例研究を通じて、今後のまちづくりにおいて重要になると思われるDX化、特にデータ活用の推進についてと、従来の行政主体によるまちづくりから今後の多くのステークホルダーによるまちづくりの推進に鑑み、公民連携によるまちづくりについて、特に注目したい。本年は、データ活用・DX化への取組みと公民連携の取組みにフォーカスして事例研究を進めて、今後の地域の取組みへの参考となる情報を提供したい。
都市や地域に関わる様々なデータや評価等が公開されており,多くのことがデータ活用による分析により現状と課題の把握が可能になり、多様なステークホルダ−間の「データによる課題認識の共有」「まちづくりの方向性について共有」も進むであろう。
企業経営の目標が利益追求からESG経営への転換が必要とされる状況下、企業は自社の発展、持続可能性の確保の為に、本来事業による地域課題の解決貢献への取組みを追求することとなり、まちづくりにおける公民連携に積極的な提案をするのではないか、注目したい。
【研究計画】

  1. データ活用方法の検討:各種データベース、可視化システムツール、都市評価指標などの活用方法の検討
  2. 公民連携プロジェク事例研究:公および民の役割とメリット、利用者のメリットを整理、民間企業の経営戦略における公民連携の位置付け

【研究活動】
毎月1回の部会開催にて、文献・資料等による事例研究や専門家・事例関係者の講演を交えて、情報収集・意見交換・研究を行う。
 

2022年度のテーマと活動内容 【活動実績】

メインテーマ

SX(サステナビリティトランスフォーメーション)で変わる「まちづくり」戦略−新FM戦略のリスクと機会−

活動報告

【経 緯】
調査研究委員会としての全体テーマ「SDGs と FM の関係性」のもと、当部会にはFM 戦略から見る SX のリスクと機会の検討が託されことを踏まえ、部会の研究テーマとした。
【目 的】
「SDGsとFMの関係性」を当部会として研究している「まちづくり」の分野で検討し、まちづくりにおけるSDGsの実現に向けて、今後の戦略の進め方に関する情報提供により関係者への支援につなげたい。
【活動状況】
・概 要:「秋の夜学校」「ファシリティマネジメント大会」での部会発表への準備作業を進め、「研究レポート2023」作成のための情報収集と原稿作成を実施した。なお、部外の専門家による講演会を2回開催した。
・「秋の夜学校」
タイトル:まちづくり戦略と都市評価ツール等による検討都市問題と
 @まちづくり(都市経営)戦略の歴史的変遷
 Aまちづくりの基礎的事項(地域経済と都市人口、戦略フロー)
 Bまちづくり戦略検討と都市DB・都市評価システム
・「ファシリティマネジメント大会」
タイトル:「まちづくり」戦略の新潮流〜SDGs対応とまちづくり戦略のSX推進〜/デジタル情報技術利用によるスマート化・リスクと機会の認識と戦略への展開などの新潮流について事例を交えて紹介した。
・「研究レポート2023」
タイトル:SXで変わる「まちづくり」戦略〜新FM戦略のリスクと機会〜/まちづくり(地域経営)におけるSXの概要を解説するとともに先進的事例を紹介し、他の自治体の取組への普及拡大を提起した。
 @SXの概要とまちづくりにおけるSXの取組み
 AまちづくりとSDGs・SDGs未来都市の施策分析
 Bリスクと機会の認識から戦略策定・まちづくりSX事例:下川町
【活動実績】
原則毎月1回のリモート会議形式による部会を開催、自主研究の発表と意見交換、研究テーマに関連した情報交換、外部専門家による講演会の実施等を進めた。
部会開催:3/24,4/28,5/26,6/23,7/28,9/01,9/29,10/27,11/24,12/13,1/25
講演会@:11/24 高彦様 中国におけるスマートシティの評価体系、都市健康評価体系及び都市再生・都市管理
講演会A:12/13 本田 豊教授(富山大学) 富山県内におけるLRT化事例と地方都市圏の交通まちづくり
 

研究成果 他 

ファシリティマネジメントフォーラム ※ JJ:JFMA機関誌「JFMA JOURNAL」掲載

FM初心者向け秋の18講座・FM秋の夜学校(調査研究部会公開セミナー)

書籍・報告書 他