スケジュール 3月22日 会議センター
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- 会長挨拶 Chairman's Welcome Speechメインホール
鵜澤昌和
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- 基調講演 Ba:場をマネジメントするメインホール
伊丹敬之(一橋大学教授)
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- 招聘講演 韓国でのビル経営管理市場発展史と見込みメインホール
金 會瑞 (前韓国FM學会会長 壇國大學校 建築工學科 教授、 対外協力室長)
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「IT産業界の構造分析とFMの可能性」(22-A1)301号室
中村 真規:(株)
デジック
概要 IT産業の現状認識および分析を行い、FMと地方IT企業との接点を論ずる。 講演予定項目
1.IT産業は誤解されている
・IT産業の構造分析
2. 北海道IT業界の実態
・内需依存型と移出拡大型の2極化
3. IT企業にとってのFM
・新分野への進出
4. IT産業における全国の組織関係図
・どこにアピールすべきか
発表の狙い ファシリティマネジメントの世界においては、IT化の推進によるペーパーレスオフィスやIT活用による
FMの各種計算など、種々の取り組みがなされており、ITに対する重要性は益々増加している。しかしながら、企業の情報システムを開発しているIT業界において、とくに地方のIT業界においては、ファシリティマネジメントは、その名前さえ普及しておらず、認識は非常に少ないのが実態である。しかしながら企業経営の総合的効率性を求めるとき、IT業界もファシリティマネジメントをもっと知る必要がある。そのためにも、ファシリティマネジメント関連の皆様に、もっとIT業界の実態をしていただき、どうすれば、FMとITがもっと接近するのかを考える材料を提供したい。
- 「公共施設のFM戦略とその事例」(22-B1)302号室
公共施設FM研究部会
概要
JFMA公共施設FM研究部会は、公共施設を取り巻く各種課題の調査・分析を行い、中長期的な視点から、具体的な提言・事例研究等の実施を目的に設立された研究部会です。2000年7月の発足以来丸6年を迎え、現在では参加部員数が官公庁関係者・民間企業合わせて60名を超える大所帯となっています。
当部会では、「自治体等におけるFM導入及び実践への支援」並びに「公共施設戦略に関する最新情報の発信」をテーマとして、毎月研究部会を開催しております。参加部員等からの研究報告や外部講師を迎えての講演を通じて、広範な議論による課題の掘り起こしを進めてきました。その調査・研究の成果を報告書として纏め、これまでに2002年1月の「公共施設戦略」(公共施設は生き残れるか)に続き2004年4月には「公共施設戦略part2」を発行し、事例紹介を通じてファシリティマネジメントの導入による改革の必要性を提起してきております。
- 「企業のFMそして公共FMの新しい潮流」(22-C1) 303号室
中津元次:(有)中津エフ・エム・コンサルタンツ
- JFMA賞受賞者による発表(22-D1〜D2)304号室
優秀ファシリティマネジメント事例2007 5名x20分
(※15:20終了)
- 「ヘルスケアにおける病院施設の流動化についての研究」(22-E1)311+312号室
ヘルスケアFM研究部会
概要
団塊の世代の退職や少子高齢化が急激に進む中、医療保険の見直し、補助金の圧縮等の問題が生じヘルスケアは財務的に圧迫されている。一方、医療施設は老朽化の改修、医療設備の更新もありその資金需要が生じている。これらの解決手法として施設の流動化はクローズアップされている。
本題の流動化の目的は、病院施設をオフバランスし、財務改善を推進する。これによって健全な経営の安定化を実現し、将来に向けて積極的に施設拡充をはかることである。
従来,日本の病院施設は所有を前提として、長期賃貸を前提ではなかった。オフィス等の施設とは異なり病院は賃貸に切り替える場合、施設の資産区分、管理運営方法、施設評価、CAPEX等に至るまで多岐にわたって異なる部分が生じる。
米国ではヘルスケアはREITに上場し、施設を流動化しダイナミックに展開されるまでに発展している。日本でも同様に金融市場で病院施設を流動化させるため、経営上の問題と共に、施設に関する諸条件は何かを把握、問題を整理し、理解を深めることを主眼として研究を行った。
発表の狙い
ヘルスケアは高齢化に伴う。社会的な要請の高まっている。一方経営的には医療施設の高度化、老朽化による改修工事等、課題が山積している。病院施設流動化による所有と経営の分離は、これら諸問題の解決の有力な手法の一つとなる。
- "Measuring Your Success in Sustainability
-A Methodology for Quantifying Your Effort in Sustainable Facility Management-"(22-F1)313+314号室
C. Hodges:
Facility Engineering Associates
Abstract
Sustainability is a process, not a destination. The process starts with a properly planned and thought-out sustainability policy that includes building operations. This presentation will focus on the operational side of sustainability, addressing the key operational aspects of existing facilities that positively contribute to sustainability and green building practices. An effective approach to sustainability in existing facilities involves policy development, transformation of that policy into an action plan that includes sustainable and green building operational practices, and a methodology for constant measurement and improvement of those practices. How do you develop your sustainability policy? How can you implement your policy and put it into practice (operational plan)? How can you measure the effectiveness of your operational plan?
How is the participation of the building design team and their interaction with facility management affecting the success of your plan? What is important to the Facility Manager? How do building rating systems fit into your plan? These are all questions that building owners face when considering their approach to sustainable facilities operations.
Understanding how to develop a policy and plan, measure the effectiveness of the plan, and provide a consistent reporting mechanism, will help all attendees become better stewards of their facilities. Identifying key performance indicators and implementing a balanced scorecard approach will allow the sustainable facility manager to set higher standards for sustainable practices in existing buildings and encourage higher levels of building performance. Proper planning, measurement of key performance indicators, constant review, and monitoring of successes will provide Facility Managers with new tools for budgeting, program justification, and demonstrating the value of their profession.
Learning Objectives
1. Learn strategies to develop a sustainability policy and turn that policy into an operations plan.
2. Identify at least 5 key performance indicators that will help you measure sustainability.
3. Learn how Building Rating Systems can fit into your sustainability policy.
4. Learn how to use a scorecard approach to measuring the effectiveness of your plan.
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- 「新本社移転を契機とした業務改革支援のオフィス構築」(22-A2)301号室
宮武 洋:(株)FMソリューション
概要
石川島播磨重工業鰍ヘ様々な経営課題を解決すべく経営方針を2004年を発表し、「プロジェクト管理体制の強化」「フロントローディングの徹底」「業務改革」「企業風土の変革」などが課題解決として掲げられている。新本社ビル移転の新しいオフィス環境とワークスタイルの構築を契機に、課題解決を推進するため社長直轄のプロジェクト組織をつくり、これに望んだ。なかなか体質改善が進まない重厚長大な企業での新しいオフィスづくりを以下ステップで発表する。
※フロントローディング・・・開発やプロジェクト遂行の時、上流工程で下流工程の課題を先行して検証し,手戻りを減らす手法
1.コンセプトの作成(全ての環境に共通するキーワードの作成)
2.オフィスの基本機能の作成(デザインの方向性を定めるため場や空間を設定し、シナリオを作成)
3.ゾーニング・レイアウトプランの紹介(基本機能をもとにデザインを作成)
4.新しいオフィス環境とその具現化へのステップ(新しい環境を受け入れてもらうための推進活動)
5.豊洲IHIビル全体の紹介(執務環境の他、業務支援のためのサービス機能や福利厚生施設を紹介)"
発表の狙い
大規模(対象4200名)な新築ビルへの移転。また、業務改革の推進を支援するため、新しいオフィス環境(高度IT化等)とワークスタイルの構築方法を紹介し、その実現化までのプロジェクトの推進経緯も発表する。
- 「ワークプレイスづくりの変化と今後の進展」(22-B2)302号室
溝上 裕二:ジョンソンコントロールズ(株)
- 「四季のあるオフィス提言」(22-C2)303号室
本田 広昭:三幸エステート(株)
概要
西洋を追い続けその先を見失いかけている“ニッポン人の心と誇り”を取り戻す試みとして「四季のあるオフィス提言」プロジェクトを推進する。
日本人固有の精神をもって静養伝来の学問・知識を取捨・活用するという、わが国のモノづくりの伝統「和魂洋才」に倣い、「四季のおもてなし」をキーワードとした「J−Factor Office」を問いかける。
発表の狙い
「春・夏・秋・冬」たぐいなき美しい四季に育まれた心≠受け継ぐ日本人として、現代においてそのDNAを生活空間の1つである「オフィス」において、どのように具現化することができるのか?
- グローバルFMプロジェクト〜発注者側の企業文化と地域文化とのバランスをとる方法(22-E2)311+312号室
FMプロジェクトマネジメント研究部会
概要
FM系のプロジェクト(本社移転、施設増改築など)を世界各国にて行う場合、それぞれの地域のマーケット、建設業界、不動産業界、業者の風習などの「文化」の影響は予想以上に大きい。実際にプロジェクトのローカル組織メンバー・関連業者などのほとんどはその地域に従来から常識に基づいて行動する性質がある。一方海外からプロジェクトマネジャ(総責任者)が派遣された場合に、通常その企業文化(CI:コーポレートアイデンティティ)の要求に沿ったプロジェクト運営を期待され、得てしてCIはその地域文化の方式に馴染まない場合も多く、また事前情報も足りずに、プロジェクトマネジャは四苦八苦、悩みながらプロジェクトを推進しなければならないケースが多い。時にはCIを強引に主張し過ぎ、ローカルメンバーの士気・サポートを得られずにプロジェクト自体が失敗に終わるケースもある。このセッションでは7カ国の事例(USA,UK,オーストラリア、中国、日本、韓国、インド)とアンケート調査を基に、プロジェクトマネジャーが他国の地域においてプロジェクトを推進する場合の注意点(Pit-Holes)と事前対応策・コツ(Tips)を国ごとに整理してまとめる。また観客と一緒に議論する時間を設け、いろいろな経験、視点から情報を共有し、講演時間内にさらに良いアウトプットを探求する。このセッションは2005年のIFMAワールドワークプレイス(2005: Philadelphia, 2006: San Diego, 2006:HongKong)にて既に発表され、現地のファシリティマネジャ達との議論を深めた内容である。その成果を踏まえブラッシュアップし、このFMフォーラム2007にて発表する。
発表の狙い
FMのプロジェクト(本社移転、施設増改築など)を世界各国にて行う場合に、発注者企業の文化(コーポレートカルチャ)側の要求と各国における地域文化・風習とのバランスをうまく取る手法を事例により学ぶ。
- Emergency Management -A Continual Challenge and Opprtunity for the Facility Management Professional-(22-F2)313+314号室
T. Mitchell:U.S.A.F.
Abstract
A key component of the Federally-mandated National Incident Management System is the Emergency Operation Center, or EOC. The EOC represents the physical location at which the coordination of information and resources to support incident management activities normally take place. The EOC is responsible for performing the following functions:
・Mobilizing and directing emergency responses to a threat
・Communicating with other EOCs and other public emergency response/recovery agencies as directed.
・Issue instructions that direct the jurisdiction’s response to a threat
・Allocating resources (personnel, vehicles, equipment, funds) to support threat response efforts.
・Gather information to identify the threat, determine the nature of the threat, mitigate its effects, and assess damage caused by the threat
・Disperse information, both to installation personnel and the local community as required.
・Support emergency planning preparedness efforts to reduce or eliminate the impacts of a threat, as well as facilitate the quick response to a threat.
An Emergency Operation Center is critical to effective management of an event. It allows for command, control, and communications between emergency responders, recovery and emergency support personnel, and senior decision makers. The EOC also helps to prevent the formation of “silos” within emergency management, municipalities, and support agencies that so commonly develop in an emergency situation and environment. This 60 minute educational session presentation will enhance the facility management practitioner’s EOC knowledge and provide insight on how they can design, establish and manage an EOC to support their organization’s business continuity efforts.
Objectives
1.Understand the role of the EOC in managing an incident response and recovery
2.Gain awareness on how to design, equip, staff and operate an EOC
3.Appreciate the necessity of strong leadership, command, control, and communication during incident response and recovery.
- パネル・ディスカッション「けっぱれ北海道」-FMから見た北海道観光-(22-G2)小ホール
司会進行:森田 光子
コーディネーター:石川 裕一
パネリスト:山本 邦彦、石森 秀三、中山 悠、大社 啓二
(※16:20終了)
概要
北海道庁の高橋知事が2005年6月の定例議会において、FM導入による行財政改革を取り組むことを表明しました。そこに至る経緯いと、取り組みに至った背景を説明する。また、北海道庁が策定した「北海道ファシリティマネジメント導入基本方針」について説明する。
発表の狙い
北海道庁が行財政改革の手法にFMを導入するに至った背景と、今後どのように進めようとしているかを報告する。
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- 「ファシリティとオフィスサービス」アウトソーシングの勧め(22-A3)301号室
小田 毘古:OFS コンソーシアム
概要
ファシリティ・オフィスサービス分野の仕事を経営と社員サービスの視点から分類したサービスマップ。これを基に各職務を定義、職務レベル設定、職務内容、必要知識・資格などを盛り込んだスキルディクショナリを作成。職務遂行に必要な資質をヒューマンスキルの形で同様にディクショナリを作成。基本ディクショナリを使って、各社それぞれの職務基準書に展開できる。職務レベル認定の仕組、レベル向上教育、基本契約雛型など、FASCOの活動は、日本におけるこの分野のアウトソーシングの普及推進と職務従事者の専門化に貢献したい。
発表の狙い
ファシリティ・オフィスサービス協会(FASCO)は、総務分野といわれる施設、オフィスサービス、総務事務のアウトソーシングを普及推進するために設立された。サービス提供者のプロフェッショナル化を目標に、職務レベル基準作成とその認定を推進する。
- 「京都府のFM導入を通じて」(22-B3)302号室
北林 泰彰:(株)NTTファシリティーズ
概要
京都府は平成17年度に部局を横断したFM組織(府有財産戦略活用推進本部)を立ち上げ、「府有財産の最大活用による府民サービスの最大化」を目的に、各種FM施策に取り組んでいます。その事務局組織(資産活用プロジェクト)にFM専門職員として任用され(出向し)、FM技術者として支援・実践した内容を紹介します。
@施設の有効利活用に関する取組み
⇒オフィス満足度調査、オフィス標準策定、レイアウト改善など
A施設の維持保全・長寿命化に関する取組み
⇒職員による自主点検内容から中長期保全計画策定までの仕組みづくり など
B未利用地等の幅広い利活用に関する取組み
⇒未利用地の適正処分のほか、低利用施設(会議室、テニスコート)の府民開放 など
この3つの取組みを柱として、FMに接したことがなかった府職員の方々とともに奮闘した内容を紹介します。また、外部コンサルタントや専門会社としての立場に留まらず、自らも職員として任用される形でFM導入に関った体験を振り返って、コンサルタントあるいはファシリティマネジャーの役割について考察します。
発表の狙い
京都府のFM導入にあたって、FM専門職員として任用され(出向し)、FM組織立上げ、職員向け研修、FM施策や工程の検討、実施(試行を含む)を通じて実践した事柄を紹介する。
- 「ISOTEC法による汚染土壌および地下水の対策」(22-C3)303号室
ブラーツ初枝:日本シーガテック(株)
- 「日米大学キャンパスにおけるFMの比較考察 〜2006年JFMA米国調査より〜」(22-D3)304号室
恒川 和久:名古屋大学
- 「経営戦略とFM戦略FMのパラダイムシフト」(22-E3)311+312号室
FM戦略企画研究部会
概要
● FMパラダイムシフトの必要性=CIRMの重要性
● 経営戦略とCIRMの相関性(FM戦略マトリックス)の提案
● FM戦略マトリックスを活用したFM事例における経営戦略への関連性の分析
● FMマトリックスを活用した経営戦略の「見える化」
● 今後の研究の方向性
発表の狙い
めまぐるしく変化している経営環境の中で、企業は企業の存続と企業価値の向上に向けてダイナミックに経営を進めているが、FMに関しても従来の考え方を越えた取り組み、いわゆるCIRMとしての取り組みが求められている。特に、経営戦略において知的創造性・生産性が重視されているが、CIRMの視点から如何に対応していくべきかを検討したい。
- 「BTL教育施設事業のFMS構築に関する研究」(22-F3)313+314号室
金 東範:ロッテ建設技術研究所
概要
韓国でリース型 民間投資事業(Build-Transfer-Lease, BTL)は公共施設建設事業に民間の投資を誘導するために2005年5月から施行された。公共部門の施設新規需要及び施設改善需要に対応して設計(Design)から建設(Build), 金融(Finance), 運営(Operate)の建物生涯全過程の業務を民間の財源・創意及び効率性を積極に活用して社会が求める施設やサービスを早期に提供するための公共建築事業の目的である。BTL事業の対象になる施設の中で教育施設は今まで施行された全体事業の中で最も多い比率を占めていて2007年から運営段階に入る事業もある。運営段階とは建設計画の延長線上で施設を運用・管理できる組織体系及び全般的な業務システムを構成して主務官庁及び関連機関との連携システムを構築することである。これによって建設計画の効率的な実行とともに計画の段階から合理的な運用を準備することが可能となる。
このような観点から本研究では全般的な運営業務システムの焦点を施設経営管理システム(Facility Management System, FMS)におき、これを構築・運用するための方向を提示したい。
発表のねらい
公共施設の建設・整備等に民間投資を誘導する事業(日本/イギリスのPFI事業、韓国SOC事業)は社会インフラ整備だけでなく社会資源の長寿命化という大きな目的を持っている。そのために適切な施工だけで運営の最適化のために効率的な維持管理システムの導入・構築が必要となる。これに関する韓国の事例を紹介し、各国の現況及び専門家のアドバイス・事例等を聞かせていただきたい。
- ”FM Balanced Performance Profiling”(23-F3)412号室
D.P. Wallace:Synergis Management Services Limited
John Gilleard:Hong Kong Polytechnic University
Gary Kin-Man Yau:Hong Kong Jockey Club
Abstract
FM Balanced Performance Profiling applies the concept of Kaplan & Norton’s Balanced Score Card to the delivery of FM services. Balanced Performance Profiling is a tool developed to measure the performance of an FM provider or FM department across the key aspects of FM services such as strategy, performance management, procurement, information management, organisational development, etc. By asking a series of in depth questions in each of these key areas to understand how an organisation delivers FM, a performance profile can be scored and diagrammatically represented. This profile highlights areas of strength whereby organisations can learn from their good practice but also indicates opportunities for improvement. The performance profile can be benchmarked against other organisations or industry averages. An earlier concept of FM benchmarking was originally developed by Citex Consulting in UK in partnership with Reading University in the mid 1990’s. It is now being revised and adapted to 21st century practices in Asia by Synergis in partnership with The Hong Kong Jockey Club and Hong Kong Polytechnic University.
Objectives
1. Understand the concept of balanced performance profiling and the application of the balanced score card to FM.
2. Appreciate the importance of measuring the key aspects of FM delivery.
3. Be aware of the advantages of benchmarking performance and learning from good practice.
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- 「「FM'erのキャリアパス」欧米事例・日本の方向性」(22-A4)301号室
金 英範:ジョンソンコントロールズ(株)
概要
FMを専門職としてたくましく実践する欧米のFM'erたちのキャリアパスと、その市場背景、企業経営の要求、人材マーケットなどを、実態調査やデータベースを基にまず分析・整理する。その上で、日本(アジア)における現状、問題点、文化的背景、企業経営の変化からくる今後の方向性を探る。FMを生涯業務として身に付けて、企業内昇進、企業外転籍などを通じてキャリアアップする欧米のFMerたちとは対照的に、日本では終身雇用に基付いた部署横断的な人事プログラムにより、社内に「FMのプロ機能」が育ちにくい環境であった。また欧米型経営手法である「ノンコア機能アウトソーシング」と日本型常識の「FM子会社化」の対照性も個人のキャリアパスに大きく影響を与える。さて、時代の流れと共に今後の日本企業経営による決断と方向性、それにより形成される「FM'erのキャリアパス」にはどのような変化・魅力が秘められているのか? この講演は「FMサービス・技術」の話しではなく、FMを実践する「人」とその「職能」にフォーカスした内容としたい。それがこのFMフォーラムの参加者にとって求められる内容であることを望みたい。
発表の狙い
FM業務をインハウスでプロ職能化し、その実績・評価により昇進する仕組み「キャリアパス」が日本においてはまだまだ発展途上である。先行する欧米の事例を基に、今後の日本(アジア)においての動向・方向性を探る。
- 「青森県ライフサイクルコスト試算手法及び施設評価手法」(22-B4)302号室
駒井 裕民:青森県
概要
青森県とJFMA公共施設FM研究部会で開発した「青森県ライフサイクルコスト試算手法及び施設評価手法」について手法の概略及び青森県の取組状況について紹介する。
これらの手法は、県有施設の経営管理を推進し、今後、適正な県有施設保有量としていくためのものであり、県有施設全体の今後発生する費用を把握するとともに、資産の観点から客観的に施設の評価を行うことにより、県有施設の総量縮小、優良資産への集中投資、不用施設の廃棄・運用の選択に寄与するものである。
(LCC試算手法の内容)
・県有施設全体の今後30年間の概算LCC把握
・財政状況や人口減少等の変化に対応するLCC削減シミュレーション
・個別施設の新築、大規模改修の際のLCCの推計
(施設評価手法の内容)
・県有施設の不動産、資産的価値の把握
・施設ごとの現状性能把握による維持、再生、転用、建替、運用、廃棄の適合性の判定"
発表の狙い
公共施設の共通課題である総量適正化、費用低減等の解決を目的として開発した青森県の公共施設経営管理推進のための手法を紹介することにより、他の地方公共団体への情報提供と共にFM導入への一助とする。
- 「Web2.0事例紹介=DOS,WindowsそしてWebサービス=」(22-C4)303号室
下川和男:イースト(株)
概要
・DOSとは
・DOSという革命
・Windowsとは
・Windowsという革命
・インターネットとは
・Webサービスという仕組み
・Web2.0とは
・ティム・オライリーのWeb2.0提唱の主旨は
・Web2.0 事例紹介
Google。WikiPedia、iTune Music Store、はてな
BizPal。MyBooks
・Web2.0という革命
・革命の規模
・付録:マイクロソフトのVista、2007Officeのコンセプト
発表の狙い
Web2.0が騒がれていますが、このようなITを使った革命は、30年前のCP/M、MS-DOSに始まり、Windows革命を経て、Internetへと繋がっています。これらのIT革命の本質をご紹介し、現在のWeb2.0の核心を探ります。同時に、Web2.0系サービスの事例もご紹介します。
- 「転換点を迎えた不動産投資市場と不動産証券化ビジネスの行方」(22-D4)304号室
赤井 厚雄:モルガン・スタンレー証券会社
- 「CASUDA オフィスのベース性能を格付けする」(22-E4)311+312号室
ユニバーサルデザイン研究部会
概要
オフィスの役割は、良質な「知」を産む場を提供することである。そして、それは受動的役割と能動的役割に分けられる。能動的役割とは、ワーカーが「知」を産み出すキッカケをオフィスにもたらすものである。経営ビジョンを無意識のうちにオフィスという「場」に擦り込み、ワーカーの「知」の創出とそのスパイラルアップを促す触媒である。そして能動的役割を下支えするのがオフィスのベース性能としてのユニバーサルデザインと言ってよい。これは受動的役割だが、ワーカーが「知」を産み出すに際してのネガティンブな要因を取り除き、自己の能力をバリアなく快適に発揮する環境を整えるためのオフィスの必要条件である。今回、本研究会で開発した「UD総合評価手法(CASUDA =Comprehensive Assessment System for Universal Design)」は、一昨年、発刊した報告書「オフィスにユニバーサルデザインに向けて」のUDガイドラインに基づき、国内外で初めて、オフィスの本格的な評価手法として体系化したものである。その手法の概略と、実際に本手法をつかったケーススタディについて紹介したい。CASUDAは、ワークプレイスのみならず、公共空間や住宅などの評価手法への展開の可能性を持つものである。
発表の狙い
オフィスの基本的性能を評価するツール「CASUDA」によるケーススタディを紹介する。
- 「アースアプレイザルビル経営管理におけるアスベスト問題への取組」(22-F4)313+314号室
亀元 宏宣
概要
ビル経営管理者のアスベストリスクを、1)所有中、2)売却時と3)賃貸契約時の3つの時点で整理する。アスベストがあればイコール除去対策をしなければならないわけではない。重要なのは「アスベストリスクを管理し、計画的に低減していく= 魅力的なビル資産にしていく。」ことである。またアスベストリスクの管理には1)法的に要求されている責任を果たす、2)効果的なアスベスト対策または管理計画を実施する、3)一貫した詳細な行動記録を残すことが重要である。アスベストの調査と対策には様々なものがあるが、アスベストリスクの低減に焦点をあわせ、効果的なものにするノウハウを具体事例で紹介する。またアスベスト対策工事を業者任せにせず、監視することの重要性を説明する。
発表のねらい
ビル所有者の法的責任、効果的なアスベスト調査・対策を具体例で発表し、アスベストは対策のみでなく、管理することの重要性及びビル資産を魅力的にしていくプロセスで対策を実施することが重要であることを報告する。
- JFMA賞授賞式小ホール
(※17:15終了)
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- ネットワーキングパーティアネックス
設立20周年、法人化10周年、JFMA賞祝賀会
スケジュール 3月23日 会議センター
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- 「設計・調査事例のオフィス施設面積調査」(23-A1)301号室
小谷 江:パワープレイス(株)
概要
オフィス設計やファシリティマネジメントを支援する基礎情報として、弊社はこれまでに設計調査を手がけてきた実際のオフィスの面積をデータベース化し(名称:POWERED OFFICE SPACE EDITION)利用してきた。
このデータベースについてデータの傾向地(一席当たり面積値、一席当たり収納量等)、使いやすくするために工夫した点(使いやすいデータとする工夫、情報精度高めるための工夫、データ収集を効率的に行う工夫等)を開発背景、苦労を含め紹介したい。
発表の狙い
弊社のオフィス面積データベース(名称:Power D4D Office Space Edition) を題材に面積データベースの技術、発見について発表したい。
- 「FM業務プロセスの「見える化」と組織基盤の強化」(23-B1)302号室
奥村 潤:日本郵政公社/平原 爾:日本郵政公社
概要
日本郵政公社施設部門は、約2万4千局の郵便局を始めとした、大規模な施設群及び情報ネットワークを管理している。大規模な施設群の運営には、多くのファシリティコストが必要であるが、公社の健全経営を推進するために、より一層のファシリティコストの低減化、施設運営の効率化・合理化等が必要とされている。
このような背景から、平成18年4月から全国の公社施設を対象に、施設に関する相談から工事完成までの業務プロセスをシステム化し、「業務の見える化」を可能とする「営繕業務サポートシステム」の運用を開始した。現在、このシステムにより蓄積された情報等から、施設修繕及び施設に関する相談事例の分析を行い、施設運営に関する業務プロセスの見直しを進めている。また、より効率的な施設運営を行うため、平成18年5月から施設の基本情報を一元的に管理するシステムの運用を開始した。
以上のITを活用し、組織基盤の強化等を中心とした、日本郵政公社施設部門のFMへの取り組みについて発表する。
発表の狙い
日本郵政公社施設部門は、郵便局等の施設を管理しており、公社の経営目的・目標の達成を、ファシリティ面から支援している。多くの施設の運営を的確かつ効率的に行っている、公社のFMへの取り組みを発表する。
- 「経営におけるFMのパワー」(23-C1)303号室
松成和夫:プロコード・コンサルティング
- 「初心者のためのファシリティマネジメント」(23-D1)304号室
成田 一郎:大成建設(株)
- 「オフィス系廃棄物処理の現状と課題、マネジメントのあり方」(23-E1)311+312号室
エネルギー環境保全マネジメント研究部会
概要
社会システムの複雑化、経済・流通のグローバル化などに伴い環境問題、特に廃棄物などに関する課題が山積している。事業者によるISO活動を核に3R、資源循環、グリーン購入、環境負荷低減など様々な活動が実践されている一方で、化学物質や医療廃棄物による土壌汚染、ダイオキシン放出、アスベスト汚染、産廃不法投棄などコンプライアンス抵触事項や容器リサイクルシステム崩壊などの事象も起きている。わが国の分別、削減、リサイクルなどによる環境負荷低減は相当に進展しているものの効率的な社会システムとしての静脈流通基盤形成は見えてこない。
本年度の研究部会では事業所系廃棄物処理に関するデータの収集と分析を行うことにより廃棄物問題の一部の側面ではあるもののその実態と事業者から処理業者にいたるまでさらに廃棄物行政などについてできるだけ課題を明らかにし取るべき対策方法を提言するものである。
今日抱える廃棄物問題は環境問題の一部としてではなく、その考え方やシステムなどどの切り口をみても重い問題であり、かつ各項目は資源循環、環境負荷、間接的に温暖化などの点で連鎖していく。環境破壊から環境連鎖、持続性社会形成にむけた環境意識改革へつなげたいものである。
発表の狙い
当研究部会は、単に省エネルギー対策や環境負荷低減技術を追求することに留らず、持続可能な社会形成を実現するための環境マネジメントのあり方を模索することを目的としている。
FMが持続可能な社会実現に果たす役割とその意義を明らかにすることで、効果的な省エネルギー対策を含めた環境負荷低減技術の体系化とそれらを統括・管理・運用していく仕組みとしてのマネジメントのあり方を提言する。
- 「第2回アジアFMサミット」(23-F1〜F2)313+314号室
コーディネーター:沖塩 荘一郎
パネリスト:A. Lam (Corenet Global)/Philip Lo(Hong Kong)/金 會瑞(韓国)/池田 芳樹(日本)
(※11:20終了)
- 「企業における社内ITシステムの課題と今後の方向性」(23-G1)502号室
藤田 裕二:(株)ワイズノット
概略
現在企業において、グループウエア、スケジューラー、CRM、SFA等、様々な情報系ソフトウエアが乱立している。それらは、社内コミュニケーションの向上及び業務の効率化において、不可欠なビジネスツールとして存在するが、使い勝手の面やコスト負担、また社内のシステム技術者の確保等多くの課題を抱えているのも現状である。現在そういった課題を解決すべく、オープンソースを始めとする新たな取り組みが、米国や日本国内でも進んでおり、具体的な事例を紹介しながら、今後の企業競争における社内システムのあり方について説明する。
発表のねらい
社内コミュニケーション向上の上で、企業内インフラとしてますます重要な役割を担う、ITシステムの抱える課題と今後の取り組みについて、事例を紹介しながらわかりやすく説明する。
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- 「情報システムとFMのセキュリティ政策融合」(23-A2)301号室
守屋 康正:富士ゼロックス(株)
概要
個人情報保護法の全面施行や各種の情報漏洩事故の発生に伴い、各企業・団体においては様々なセキュリティ対策を施行している。一方では各サプライヤから最新技術を駆使した様々な情報セキュリティツールが提供され、課題解決よりむしろ大きな混乱を引き起こしている。最新技術の利用においては、利用側が自己の環境とニーズの十分な分析とともに利用技術の熟知が必要である。最近では各種のファシリティの監視ツールもパソコンや携帯電話と連携され、ネットワーク資源として捉えられ、情報コンテンツの作成や保管も電子化され、必ずしも物理的な部分のみに注視した管理では、対応が困難となっている。一方情報システム部門においても、モバイルワークのためのロケーション管理や超小型大容量メディア管理などにおいて、総務管財部門との連携なくしては十分なセキュリティ対策が困難な状況となっている。このような環境を前提に、本発表では、企業・団体の情報に対する総務・管財部門並びに情報システム部門の情報セキュリティ政策を対比し、経営的視点に立ちセキュリティ政策のインタオペラビリティとスカラビリティの確保を行う政策融合の一手法の検討結果を報告する。
発表の狙い
セキュリティ政策の情報システム部門と総務管財部門による個別運用は、運用コストのみならず、両管理体制間のセキュリティホールを発生させてしまう。本報告は両者政策を対比することで可能な政策融合を論じる。
- 「東京都交通局における地下鉄サインおよび駅情報管理システム構築事例」(23-B2)302号室
黒川 敏雄:(株)黎デザイン総合計画研究所/岩永 博樹:(株)構造システム
概要
東京都交通局では従来より、サインシステムの基準を策定し、各駅の案内誘導を共通仕様より整備してきた。しかし管理駅は既に106駅、設置されているサインアイテムも3万点以上となり、ドキュメントによる管理では限界にあった。 また、駅の改修工事やバリヤフリー化の要請による設備設置に伴い、サインの見直しが必要になるなど案内誘導情報に対する要請は、複雑化・多様化している。これらを背景にサイン維持管理業務の効率化と提供情報の質向上を目的としたサイン情報管理システムの構築を行った。
構築システムは、駅図面とサイン写真などの画像情報とこれらを管理する属性情報で構成され、駅図面からサインの詳細情報、写真情報へ、またその逆の詳細情報から図面情報、サイン写真情報へ相互的にリンクされている。 図面を主体としたリンク構成により視覚的に情報が把握でき管理情報の集計、分析が可能となった。またシステムの特徴としてラスター図面による情報管理を行うことで、構築コスト、期間の削減が実現されている。
発表の狙い
駅施設内の案内誘導情報に対する要請は複雑化、多様化の傾向にあり、これらの管理業務の効率化において重要な要素となっている。本発表では案内誘導情報の維持管理業務におけるシステム化に取り組んだ事例を紹介する。
- 「使い慣れたツールで実現する内部統制環境の構築」(23-C2)303号室
本多 陽子:マイクロソフト(株)
概要
企業に対して内部統制を義務化する動きが具体化しています。多くの企業がこうした法的な要求に対応するために、内部統制環境の整備に取り組み始めています。内部統制環境構築において最も負荷のかかる業務内容である、フロー図、リスクコントロールの文書化を効率的かつ、確実に推し進めるための効果的なソリューションや、皆さまが日々使われているMicrosoft Officeの活用して実現する方法を事例を交えてご紹介いたします。
発表の狙い
内部統制環境構築において最も負荷のかかる業務内容、フロー、リスクコントロールの文書化を簡単に行うためのMicrosoft Officeの活用
- 「バイオマスってなに?」(23-D2)304号室
佐藤 和美:(株)エスイイシー
- 「運営維持手法研究部会独自の利用者満足度調査の実施報告」(23-E2)311+312号室
運営維持手法研究部会
概要
運営維持手法研究部会では、2006年度から始まった中長期計画に基づいて運営維持業務に関して、性能評価システムの構築を目的として活動を開始したが、その第一歩としてユーザーの利用者満足度調査を当部会独自の満足度調査項目および内容により実施し、ファシリティの品質が利用者にとってどのような実態であるかを理解するとともに、その結果を定量的に分析評価し、これからの品質のあり方とコア業務への貢献のあり方を求めていく。
発表の狙い
2006年度からスタートした当部会中長期計画「仕様発注・評価手法から性能発注・評価手法への転換を目指す」−ユーザーの視点に立った定量的評価システムの確立−の初年度として、当部会独自の利用者満足度調査票に基づき実態調査の実施結果を分析評価し、オフィスの施設計画および品質改善に役立てる。
- 「地震災害時における施設の事業継続マネジメントについて」(23-G2)502号室
リスクマネジメント 研究部会
概要
ファシリティマネジャーとして取り組む施設の事業継続マネジメントに関し発生が予想される直下型地震を事例にとり、事業継続するための事前整備事項等を紹介します。
『地震時の事業継続マニュアルの検討項目』
1.企業防災における技術や情報の変化
2.災害時の初期の対応計画
3.ビルを想定した災害時の初動・復旧計画
4.災害後の事業継続管理構築の仕方
5.対応策の具体的事例の集約
6.組織と権限の与え方
7.PDCAのサイクルのあり方等"
発表の狙い
昨今、災害時における企業の事業継続マネジメントが注目を集めている。このような中で、ファシリティマネジャーの役割と、施設の事業継続に関する事項の検討を進める上での「手引き」を発表することで、ファシリティマネジャーの業務遂行の一助としたい。
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- 「「ペーパーレスオフィスプランニング」成功事例の紹介」(23-A3)301号室
山下 貞麿:日本レコードマネジメント(株)
概要
ITの推進による「ペーパーレスオフィス」の実現が今、経営改革の重要課題の一つになっている。また、コンプライアンスやセキュリティ管理や情報共有化等に対応できる電子を主体にした新しい文書管理システムの構築が急がれている。これらのニーズを踏まえていかにしてオフィスから紙文書を追放してペーパーレスオフィスを実現するか。オフィスでは電子文書を活用し、「紙文書」は外部専用書庫で保管し、必要に応じて電子化してオフィスに配送するシステムを構築すれば、段階的にペーパーレスオフィスの実現が可能である。そのためには、まず電子と紙文書を統合管理できる文書管理データベースの構築が必要である。このような新しい文書管理システムの導入によって新社屋移転を契機にペーパーレスオフィスを実現した成功事例を紹介する。
発表の狙い
電子化時代のオフィスプランニングはペーパーレス化がもっとも大きな課題である。IT化の推進だけでは紙文書は減らない。オフィスから林立するキャビネットをいかにして追放してペーパーレスオフィスを実現するか。成功事例における新しい取り組み方を紹介したい。
- 「環境データ把握システムとその活用」(23-B3)302号室
中明 是泰:日本郵政公社
概要
郵政公社全体が使用する光熱水量やそれに伴って排出される温室効果ガスは莫大で、郵政公社は公的サービス機関である以上、率先して地球環境の保全に取り組む必要があり、民営化を控え一層その姿勢が注目されている。しかし、現在まで郵便局等施設の毎月の光熱水使用量や各供給事業者との契約内容を把握し一元管理するツールはなかった。そこでCSR室とともに環境配慮への取組みや実績等を全国的に報告・集計する「環境関連施策データ把握システム」を作成し、2006年4月から郵便局等公社施設を対象に全国約2万施設で光熱水使用量・料金、廃棄物量等を毎月報告・集計することになった。
このシステムの紹介とデータ入力を全国一律に展開する際の問題点・課題及び、これらのデータをベンチマーク手法を用いて、今までよりも多数の施設に対して体系的なエネルギー管理を図るための検討内容を報告する。
発表の狙い
全国約2万施設の環境関連データ(光熱水量、コピー用紙使用量、廃棄物量ほか)を各々の施設から報告するシステムが18年4月から始動し、光熱水データについての運用上の問題点、データの活用等。
- 「オフィスデザインにおける新たな要件抽出手法の試み」(23-C3)303号室
前田 啓介:日本IBM(株)
概要
日本建築学会においても昨今取り上げられることが多いブリーフィング(発注者の事業意図・要求・条件の文書化)は今後の複雑化する条件下での施設づくりにおいて、ますます重要になってくると考えられます。
本講演は、6,000人規模の本社移転統合プロジェクトにおいて実践した、ブリーフィングの一手法をご紹介します。フリーハンドスケッチを多用し、具体的なワークシーン・イメージの共有化をはかりながら、個々のワークシーンを支えるIT要件/施設要件の抽出を試みた結果、従来の図面やイメージ写真等では十分に行われにくかった「双方向(interactive)」「対話型(dialogue)」のプロセスを重視した要件抽出が実現できたと実感しています。FMの目標管理サイクルで言及する「要求条件の明確化」を実施するための有効な一手法として確立を目指したいと考えています。
発表の狙い
フリーハンドスケッチを多用したワークシーン分析による施設設計要件抽出の事例紹介を通じて、ブリーフィングの重要性を明らかにし、「要求条件の明確化」のための一手法の確立を目指すこと。
- 「事業継続マネジメントに取り組むステップ」(23-D3)304号室
矢作 征三:(有)シー・エム・エス
概要
事業継続マネジメントは経営トップのリーダーシップで推進すべき課題であるが、本格的な取り組みがそれほど進んでいない。FM担当者は経営の重要な柱である物理的資源(施設・設備)に関し洞察力を培ってきた。従って、最悪の事態の発生によって被る社会的及び経済的損失を想定することができる。FM担当者は切迫した危機の現状とその衝撃的影響力について認識を新たに、事業継続の戦略的目的について理解を深めることが期待される。そして、企業の社会的責任の根幹となる安心・安全に対する経営的課題について、単なる一企業としてだけでなく、取引先、経済的社会システム、関係行政機関、及び地域コミュニティを包括的に取り込む危機管理態勢の重要性を、広く社会(社内・社外)に訴える必要がある。FM担当者はこの重要な役割を担っている。第一ステップとして、危機の現状とその被害規模の大きさを実感的に理解することが望まれる。この段階を経て初めて、事業継続マネジメントの目指す真の戦略的目標が見えてくる。NPO法人「事業継続推進機構(BCAO)」がこの課題を広く社会に働きかける牽引エンジンとなる。この活動に参加し皆様がパワーパップすることを推奨する。
発表の狙い
事業継続マネジメントは経営トップの責任であるが、本格的な取り組みが遅れている現状で、FM担当者は培った経営的洞察力をもって、最悪の被害損失を想定し、危機管理の重要性を広く社会に訴える責任を有す。
- 「不動産の流動化・環境影響評価手法などの時代トレンドに対応したFM品質評価のあり方を探る」(23-E3)311+312号室
品質評価手法研究部会
概要
ここ数年、「不動産の証券化やそれに伴うデューデリジェンス手法」、地球環境保全時代に対応した「CASBEE等の環境影響評価手法」、「CSR(企業の社会的責任)」、リスクマネジメントなどファシリティを取り巻く環境が大きく変化している。JFMA品質評価手法研究部会では、これらの時代トレンドに対応したFM(ファシリティ)品質への要求がどのように変化しているのか、なぜそのような変化が生じているのか、また、その評価のあり方に関して調査研究を行ってきた。その一端を紹介する。
発表の狙い
品質評価手法研究部会では時代の変化に対応した「FM品質評価」のあり方を研究しているが、ファシリティへの要求がどのように変化しているのか、又その評価のあり方について紹介する。
- ”FM Balanced Performance Profiling”(23-F3)313+314号室
★注意ください。このセミナーの日程が変わりました。22日 15:30〜16:20 412会議室になりました。
D.P. Wallace:Synergis Management Services Limited
John Gilleard:Hong Kong Polytechnic University
Gary Kin-Man Yau:Hong Kong Jockey Club
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New Competencies for Facility Managers-important skills facility managers need to have for the new economy-(23-G3)502号室
A. Lam:Corenet Global
Abstract
In the early 1990’s, Corporate Real Estate (CRE) 2000, a research publication from CoreNet Global created a powerful new vision for the corporate real estate industry. Now, almost a decade later, an exciting new vision is emerging. The evolving vision of the business environment together with the impact of global socio-economic drivers created Vision 2010 for our profession. New skills and processes are urgently needed to meet the challenges of tomorrow.
In order to be able to cope with all these changes, facilities managers and CRE professionals must use a competency-based process to build up their team. They have to understand the difference between skills and core competencies. They must establish what their core competencies are and develop a methodology and process to manage. Core competencies are those capabilities that are critical to a business achieving competitive advantage. Bain & Company suggested that understanding core competencies allows companies to invest in the strengths that differentiate them and set strategies that unify their entire organization.
Objectives
・What are the core competencies for the future FM and CRE professionals?
・How to establish competency models for your organization?
・Why is a competency-based management system important to you as an individual and to your company as an organization?
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- 「エリアマネジメント推進のための業務スタンダード構築」(23-A4)301号室
古城 照敏:住商ビルマネージメント(株)
概要
近年の不動産市場の変化(二極化、法規制強化、等)の影響を受け、プロパティマネジメント事業者としての業務のあり方も従来の手法から一歩進めた手法への転換が求められるようになっている。現在、弊社においては、そのような環境変化への対応として、業務スタンダードの構築を実践しており、品質向上とサービス価格の適正化の両立を目指している。今回の発表においては、弊社が実践している神田エリアにおけるエリアマネジメントの全体像のご紹介と、その中での業務スタンダード構築プロセス、実践例についての紹介を行う。
発表の狙い
顧客である建物オーナー様へのサービス品質の向上を目的として、社内FM活動の一環として業務のスタンダード化に取組んでいる。今回、そのプロセス及び実施事例を発表することにより、PM事業者としてのFMへの取り組みをご紹介することを目的とする。
- 「施設保全における電話受付業務のシステム化の取組み」(23-B4)302号室
高島 重穂:ジェイアール東日本ビルテック(株)
木村 圭介:(株)構造システム
概要
本発表は、施設の維持保全業務の改善事例として、障害受付の窓口業務改善の取り組みを紹介する。
改善を実施したJR東日本ビルテック社は、JR東日本社の施設(駅舎、付帯施設、駅ビル、社宅等)の維持管理を行っている。そのため、JR東日本全域の障害申告を電話受付するためのコールセンターを開設している。
コールセンターの主な作業は、障害申告受付→協力会社手配→管轄支店への報告という流れで進められる。年間約1万件の障害連絡をスピーディーにかつ的確に処理するため、2001年より電話受付のシステム化に着手したが、着手以前から以下のよう課題があった。
・引継ぎ者とのスムーズな情報伝達
・申告内容の把握
発表の狙い
FM標準業務の一つである維持保全業務において、障害発生時の受付対応は保全の品質やCS品質を左右する重要な要素となっている。本発表では電話受付業務のシステム化に取り組んだ事例を紹介する。
- 「コスト削減支援ビジネス」(23-C4)303号室
須藤 桂一:(株)CIP
概要
ファシリティーコストの大きな比重を占める建設/修繕/維持管理について、これまでゼネコン/専門工事会社とサプライヤーを通して学んできた経験を活かし、合理的経済的なコスト削減手法をご紹介します。
第一章 新築/修繕工事費のコスト削減支援サービス概要および実例紹介
第二章 維持管理費コスト削減支援サービス概要および実例紹介
第三章 起業の心得/今後の業界の動向など
第一章および第二章の「コスト削減支援」については、その考え方と進め方を中心に実例を交えながら、ノウハウを大公開致します。また、第三章「起業の心得と業界の動向」については、ベンチャーとして起業し、多くの失敗や難題にぶつかってきた経験を通して、起業をするための心得や会社に対する経営者の想い、「コスト削減」という切り口で業界を見てきた中で感じている今後の業界の動向についてご紹介します。
発表の狙い
「コスト削減」にフォーカスした当ビジネスの概要/実績紹介を通して、建設/修繕/維持管理費用におけるコスト削減の「肝」と、起業をしてからの「心がけ」についての発表を通して合理的な手法の周知を行なう。
- 「FM'erに求められるコンプライアンス」(23-D4)304号室
佐藤 貴美:佐藤貴美法律事務所
- (23-E4)311+312号室
FM財務評価手法研究部会
- 「ソウル市オフィス市場の動向分析」(23-F4)313+314号室
朴 世鎭:(株)新榮アセット
概要
需給動向 : ソウル市オフィス市場は過去約 46年間主要 3大圏域(都心, 汝矣島・麻浦, 江南)を中心に成長、発展して来た。最近は供給不足現象が現われているが, 2007年からは供給量が多少増える見込みだ。
賃貸市場 : 過去約16年(1991-2006年)の間、ソウル市オフィス市場において、貸し賃は毎年平均 2% 上昇中であり, 空室率は最近 5%未満の自然空室率水準を維持している、したがい、賃貸市場は安定である。
売買市場 : 2001年から現在までソウル及び盆唐地域では、中・大型ビルの売買規模は年間約 2兆ウォン(約 40個ビル),面積では約 30万坪内外の 取り引きが成り立っている。
最近は、需要対比売り出し物件が不足であるため、過去平均より上昇幅が大きくなっている実情である. また買入需要も過去数年間はリッツや外国係投資機関などが大部分であったが, 最近は不動産ファンド, 年基金, 実需要者など需要層が多様化している。
発表の狙い
本稿は、大韓民国オフィス市場を代表するソウル及び首都圏(盆唐)内のオフィス賃貸市場(1991-2006年), 売買市場(1998-2006年)の動向を時系列に分析した資料を中心としている。大韓民国オフィス市場に関心または投資意向がある法人と個人には参考になる情報である。
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- 「企業説明責任における文書管理のあり方」(23-A5)301号室
山野辺 泉:(株)FMソリューション
概要
今までの文書管理の主たる目的は、オフィススペースの効率的利用・文書検索時間の短縮・情報の共有化等オフィス内の効率改善であった。しかし、昨今の情報セキュリティの強化・個人情報保護法の施行・e−文書法の施行・日本版SOX法の実施検討などオフィス内の文書管理をとりまく環境は大きく変化している。
今回は、上記の背景から、今後の文書管理のあり方について次のステップで発表する。
1.情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)・個人情報保護法・e−文書法 日本版SOX法 と文書管理の関連
2.文書管理の目的
3.目的別の文書管理のポイント
4.文書管理のハード面からの考慮点(保管・保存場所のあり方 保管・保存庫の形態セキュリティ 保管・保存メディア)
5.文書管理のソフト面からの考慮点(保管・保存すべき文書のライフサイクル・分類・検索方法)
6.まとめ
発表の狙い
文書管理の目的が多様化している今日、その目的のひとつである、外部への説明責任を果たすための文書管理のあり方について、情報セキュリティ・法規制等の関連を明らかにするとともに、その進むべき方向を発表する。
- 「キャンパスFM研究部会の活動報告」(23-B5)302号室
キャンパスFM研究部会
概要
(1)大学経営及び運営におけるキャンパスFMの位置付け
大学経営におけるFMの体系化並びに、大学運営におけるFM業務の洗出し及びFM業務のあるべき姿の提案。→「キャンパスFM職務基準ガイド」の編集
(2)キャンパスFM業務における先進的事例紹介
別紙 先進事例候補等より、各機関と調整を図りながら、発表資料を作成するとともに、昨年度まで、キャンパスFM研究部会において報告・紹介されたFM固有技術及び先進事例を整理して、まとめる。
→キャンパスFM先進事例の整理及び「事例集」の編集
(3)キャンパスFM研究部会の今後の課題
キャンパスFMを浸透させるために必要である、キャンパスFM関係者のネットワークづくり、情報交換、スキルアップ等の課題を明確にし、それらに果敢に取組んで行く「キャンパスFM研究部会」の姿をイメージさせる。
→「大学行政管理学会」とのコラボレーションの試み"
発表の狙い
大学は、18歳人口の減少に伴う競争の激化、少子・高齢化の進展による財政基盤の更なる脆弱化、ニーズへの即応性等から、施設関連業務については、従来大学の施設整備中心ではなく、施設の運営管理の中で、教育研究活動(ソフト)と施設(ハード)の連携を図りながら、大学改革に対応した新たな教育研究環境の構築並びに、スペースの有効活用及びコスト削減を目指した働きを担う「キャンパスFM」の位置付けを明確にする。 さらに、各大学における先進事例の紹介等により、キャンパスFMの位置付けの中で、大学経営及び大学運営におけるキャンパスFMの必要性を訴える。
- 「利益実績No.1リフォーム仲介サイトのビジネスモデル」(23-C5)303号室
鈴木 隆:(株)ホームプロ
概要
リフォーム仲介サイト「ホームプロ」(http://www.homepro.co.jp/)は、インターネットならではの「匿名・逆入札方式」を特長とする。
利用者は氏名・詳しい住所・電話番号などの個人情報を明かすことなく、希望のリフォームの内容・地域を入力すれば、予め独自の7つの基準に基づき実際の利用者にまでインタビュー調査をして厳選された加盟業者の中から、先着順で最大8社まで回答がある仕組みである。
利用者は居ながらにして、希望のリフォームに対応可能な業者だけから複数回答があるので、簡単に比較して最適な業者を選ぶことができる。一方、加盟業者としても、自社の得意不得意、業務の繁閑などを考慮して回答する案件を選べ、利用者からの指名を待つだけの受動的な一覧表方式と違って、案件に対して迅速に回答することで見込客へ能動的にアプローチすることができる。
このようにホームプロの「匿名・逆入札方式」は、利用者と加盟業者の双方にとってメリットのある仲介マッチングの仕組みとして認知され、2006年には一般利用者の登録会員数は16万人を超え、年間の仲介成約工事高は40億円と、国内のリフォーム仲介サイトとしては利用実績NO.1となっている。
発表の狙い
住宅および同レベルの事務所・商店を対象として、インターネットを活用して一般利用者とリフォーム会社を仲介する「ホームプロ」(http://www.homepro.co.jp/)のビジネスモデルについて紹介し、 FMのヒントを提供する。
- 「不動産デューデリジェンス研究」(23-D5)304号室
町山 公孝:(株)イー・アール・エス
- コンピューター活用研究部会(23-E5)311+312号室
- ”Facilities Organization Leadership and Management Tools for working in a global Market”(23-F5)313+314号室
D.Schoultz:Micron Technology
Abstract
I would like to write on my experience and team accomplishments during the 2 years I worked in Japan, July 2003-2005. This time was very difficult learning to work in a new culture for a company with a long history (Micron bought site from Kobe Seiko), yet very rewarding, as we were able to accomplish some exceptional results with a very hard working, gifted team.
I would like to give a presentation outlining the steps that were taken from the initial assessment of the site’s facilities department and it’s performance to how we changed and the results. In the presentation I would focus on the organization structure and the position roles and responsibilities, internal communication and working practices, external contracting, and the education and career path system. To support my presentation I could present before and after models of each of the items below, outlining the steps we took in the conversion. Also, with the positive performance and financial results, I could present testimonials from our team members on why they feel the change has been success for the company and for them.
Since my company has a site in Japan, I would like to reinforce my presentation by having one of Micron’s Japanese team members in the Facilities Department support me. He could not only provide the translations during the presentation of the topic, but could help build on the information and answer any audience questions.
Objectives
1. Define and provide clear organizational structures and enriched job positions ? removing unnecessary work and overlap of areas.
2. Able to identify areas and make decisions that can improve operational efficiencies of an organization (support w/ Benchmarking data and metrics)
3. Provide an educational career path and resources for investing in company employees to improve performance and ownership.
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- 「オフィス標準内装のあるべき姿」(23-A6)301号室
本田 広昭:三幸エステート(株)
概要
標準内装の一部を解体して受付・応接・会議室・役員室などをつくり、さらに原状回復工事で同様の無駄が繰り返された愚行の克服を最大の目的とする。
“せっかく仕上げた内装のつくりなおし”の会費を目的とした「ハーフスケルトン貸し」の実用的な仕組みの開発により、テナント個々のオフィスの用途やブランディングを演出するデザインの支援により、豊かなオフィス空間創出に貢献する。
環境対策として、オフィス空間を構成する床・壁・天井のReduce(リディュース:廃棄物発生抑制)・Reuse(リユース:再使用)・Recycle(リサイクル:再利用)を目指す。
発表の狙い
先に仕上げて、検査済証を手にする日本式標準内装システムの合理性を活かしながら、さまざまな欠点を克服した“サスティナブル”21世紀型の標準内装モデルを提言!
・・・キーワードは、フレキシビリティ・ローコスト・エコロジー・・・
- 「国立大学法人におけるファシリティマネジメントの実践」(23-B6)302号室
松岡 利昌:名古屋大学
概要
国立大学法人が所有・管理する土地・建物に関する運用の最適化を目指すFMの本格的な導入のため、大学経営におけるファシリティコストの実態を把握し、今後の方向性を示すことを目的とする。以下の視点から調査・分析を行い、FMに関する提言を述べる。
1)国立大学法人の経営状況の把握?10国立大学法人の公開財務諸表による財務分析
2)財務的会計上のファシリティコストの位置づけ〜10国立大学法人のファシリティコスト・ベンチマーキング
3)名古屋大学におけるファシリティコストの実態分析
・大学経営における予算配分とファシリティコストの占める位置づけ
・各部局の光熱水料等費と維持管理費の実態 〜ファシリティコストの最適化に向けての提言
4) 国立大学法人のFMに関する新たな取り組み
・財源確保:新たな資金調達や投資計画、整備手法。
・経費削減:発注形態の見直し、一元化や一括発注
・資産価値評価の手法について:減損会計導入に向けての調査
発表の狙い
2004年に法人化され、独自の経営的視点をもったFMの導入が求められている国立大学において、経営状況やファシリティコストの実態と、FM実践への取り組みを、名古屋大学の事例を中心に紹介する。
- 「社内ベンチャーとASPサービス」(23-C6)303号室
板谷 敏正:プロパティデータバンク(株)
概要
本システムは、投資用不動産に関するアセットマネジメントやプロパティマネジメントあるいは法人所有の事業施設のファシリティマネジメントを支援するITツールである。開発は約20年前よりい着手され、各時代の最新技術を活用した機能向上あるいはサービス提供体制の充実などをはかってきたものであるが、平成12年より着手したASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)への移行により、広範囲のユーザーに利用されるに至った。ASPの利用建物数は現在7000棟で約200社に活用されている。内訳は、JREITなどの不動産投資ファンド、生損保、エネルギー会社、ビル管理会社、大手製造業など様々である。官公庁分野では、東京都、国土交通省、主要自治体、郵政公社、全農などに全面的に採用され、合計で約10万棟の施設台帳管理や保全業務に活用されている。これらの普及活動の過程では、最新のITを活用したシステム開発やインターネットデータセンターの構築を実施するとともにASPサービスを専門かつ広範に提供する専門企業の設立などにも挑戦し、事業家に成功している。継続的な事業として起動にのせられたことにより、サービスを伸長させるとともに広範囲のユーザー支援が可能になっている。本発表では、ASPに関する事業化のプロセスや今後の展開などについて紹介するものである。
発表の狙い
発表者が提供するASPシステムは、大手ゼネコンにおいて20年の実績があるFMシステムを活用しネット型のシステムへ進化させるとともに、同時に設立した専門企業により提供されている。技術とビジネスが融合してサービスを伸長させてきたプロセスについて紹介するものである。
- 「建物のセキュリティ・リスクとFMに求められる対策」(23-D6)304号室
坂出 國雄:クロール・インターナショナル・インク
概要
・セキュリティ上脆弱な建物の特徴
・具体的事例
・建物セキュリティの目的
・セキュリティ、リスク、アセスメント
・セキュリティ対策の立て方
当社の手がけたセキュリティ調査、コンサルティング事例を中心として、建物セキュリティのあり方について説明する
発表の狙い
当社の手がけたセキュリティ調査・コンサルティング事例を中心に、建物セキュリティのあり方について説明する。
- 「企業価値を高めるICT〜先進事例に学ぶ身の丈にあったICTとは〜」(23-E6)311+312号室
ITとワークプレイス研究部会
- Roots and essentials of Facility Management education(23-F6) 313+314号室
Rients B.J. Jorna:Director Hospitality Business School Saxion Universities of Applied Sciences
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- 「避難安全検証によるリニューアル設計」(23-A7)301号室
今泉 晋:(社)建築・設備維持保全推進協会
概要
既存建築物を改修する時に、間仕切りの改変、防煙設備の設置状況等で建築基準法の仕様規定に適合させるために不便になり合理性を欠く設計にならざるを得なくなったり、仕様規定に適合しない違反建築物になったり することなどがしばしば生じます。このような改修は、ユーザーに不便をかけたり、行政から違反是正を命じられたりすることになります。
建築基準法では、建築物は常時適法な状態に保つことを義務付けられています。平成18年1月に、ホテルの違反改修工事が発覚し、違反是正命令を発動される事件がありました。このように法令を無視した改修は、所有者にも利用者にも大きな迷惑をもたらします。
平成12年6月から建築基準法令が改正され、それまでの仕様規定に加えて性能規定が取り入れられました。告示に基づき避難安全検証によって安全性が確認されれば、仕様規定によらないでも合法的に改修することができるようになりました。
避難安全検証を活用した合理的な改修設計について、建築基準法との関係を整理し、改修設計の可能性と、ケーススタディを含めて紹介します。
発表の狙い
間仕切りの改変等を、建築基準法の仕様規定によるよりも、避難安全検証の活用により合理的な解決ができる場合がある。
法令に適合し、安全で合理的な改修が推進されるよう、避難安全検証の適切な普及を目的とする。
- 「ファシリティマネジメントの教育と研究−今後の展望−」(23-B7)302号室
加藤 彰一:豊橋技術科学大学
概要
JFMAも10周年を迎えて、大学や高専などで「ファシリティマネジメント」を科目名とする授業が開始されるようになった。国内の大学におけるFM教育は、名古屋大柳澤研や東京理科大沖塩研で開始され、京都工繊山口研や熊本大壱岐研におけるコンピュータ利用の展開があり、名市大学柳澤研や宮城大沖塩研の新設の後、今日に至っている。この発表では、以上の経緯を踏まえ、1990年代初頭の米国諸大学におけるFMコースの開設状況と比較することから、今後の展開やJFMAが果たすべき役割について考察し提案する。
具代的な授業内容に関しては、豊橋技科大の授業科目を紹介し、近隣の名古屋大の状況と比較して、大学教育の進め方を考える。大学の教科書として「総解説」を使用する場合の問題点についても言及し、教材開発の観点から対処方法を提案する。
一方で、JFMAの研究会や今回のフォーラムのように、FM研究は非常に広範囲にわたる内容を持つにいたっている。この中で、利用者満足度調査(POE)や施設性能評価の観点から考察を行い、1980年中頃からのFM研究の系譜について解説し、今後の展望を論じ、上記FM教育へのフィードバックを考える。
発表の狙い
FM教育は3協会の研修会などで行われてきた。今後の発展には大学の授業として、内容の充実を図る必要があり、研究面では、JFMAの研究活動の成果を教育現場に還元する方法が求められるため、改善策を提案する。
- 企業戦略に直結したオフィス創りと「フルパッケージオフィスレントサービス」(23-C7) 303号室
伊澤 成人:(株)CWファシリティソリューション
- 「社内移転事務局の在り方」(23-D7)304号室
古阪 幸代:
明豊ファシリティワークス(株)
概要
オフィスの移転や大規模なリニューアルは、どこの企業にとっても、経営に非常に大きなインパクトを与える一大イベントである。その成功の可否を握るのが「移転事務局」の存在である。移転事務局は、経営者を含めてオフィスに入居するユーザーのとりまとめを行う社内のプロジェクト推進者、また外部協力会社への窓口として、その役割と責任は大変重い。しかし現実には、移転事務局のメンバーは、本来業務との兼務であったり、各部署から選ばれた評論家の集団であったり、重要な任務を遂行するための組織として確立されていないことが多く、往々にして責任もなんの権限も持たされていない。強いトップダウンプロジェクトの場合には、事務局自体に権限がなくとも、トップの意向を受けてプロジェクトは進んでいくが、事務局がしっかりしていれば、さらなるスピードアップ、コスト削減、品質向上が期待できる。また、事務局は、移転終了と共に解散することが多いため、構築したコンセプトどおりにオフィスがうまく運用されないことも多い。そこで、ケーススタディを通じて、プロジェクトを成功に導く移転事務局のありかたを探り、プロセスも結果も評価できるオフィス構築の資とする。
発表の狙い
■オフィス移転やオフィス・リニューアルは、10年に一度あるかないかの経営上のビッグイベント
■オフィスプロジェクトを成功に導く鍵は「移転事務局」が握っている
■オフィス構築プロセスを効率的・効果的に推進し、経営者にもユーザーにも喜ばれるオフィスを構築する移転事務局のありかたを提言
- 「戦略としてのFMベンチマーキング」(23-E7)311+312号室
ベンチマークデータセンター
概要
06年内に行われたベンチマーク事例とその内容の紹介
清掃費ベンチマーク事例
ベンチマークによるFMコスト改善事例
FMコスト集計の方法論
などを通じて、ベンチマーク戦略、方法論、実施論を論じる。
発表の狙い
FMベンチマークの状況、最新事例を発表し、ベンチマーク戦略の有用性を説き、企業のベンチマーク活動を活性化させる。